和歌おきば 2020-02 (降順)
短歌
何処にか宿定むらむ後苑の緋桜つきし独り山鳩
ひとことに縮むわたしの心室の肉柱なぞる指じっと耐ふ
歯垣より飛びぬることば飛びきりの翼あげられなくてごめんね
果つる日もひとりならむか寒晴の冬芽あふぎてベーグルがぶり
眠られぬまま東より事切るる夜の今際をただ見送りぬ
とくべつな朝だからまたつくらうかいつか消えちゃふ雪うさぎたち
今日じつは休日ではとカレンダーみては平日みては現実
世界中モリヤの山の頂でかたなにまどふわれらאַבְרָהָם(アブラハム)
俳句
蕎麦湯濃く五三日また生きのびぬ
並ぶほど白くなりたる蕎麦湯かな
狂歌
たしなむる識者も聞かず永田町にんじん飲んで首くくるとは
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