和歌おきば 2020-01 (降順)

短歌

まぜそばも食べなば食べね舌鼓しらぬこころの弱りもぞする

あつあつの紅茶つめたるマイボトル机にたてばきゅうきゅう鳴きぬ

年ふるは木にならふべしをしけくもなく散らしてぞ春よみがへる

泥んこに尾を曳くぞよきただ繁く国にてとれる果実はたまへ

いきほひに投げたるリプをふりかえり消すも消さぬもなやましき午

いつもならウニャウニャしたるスヌーズが今朝はウオウオ珈琲タイム

求むればまよふ羊も幸あらむパニュルジュ投げし羊な追ひそ

ひとしきりハグにふけれるオオサンショウウオぬいぐるみ二分後も抱く

うらさびて昇華しさうなたましひをとどめもすれや朝のおしくら

いかにして生きながらへむ名もしらぬおなじ車輛の肩はゆれつつ

ぽつぽつと存在おくり合ひたくていいねのハートひかえめに押す

ゆふづつの夕べに一羽四羽九羽ねぐらへつたふ尾長かぞへつ

うたかたのうきのうたてにうたぐさのしげるをまてるうたたねの昼

かゆ食ひてはたもどりくる日日にただ週末をまつ七日かな

やどにても悴みさうなひとりみの指たちジャムはあまく煮えたり

(返歌)袖ぬるるながめも今にはれぬべし雲かがやかすうらの月影

ほろほろと干戈に往ぬる六つの名をおもふtombeau(トンボー)からりてふ空

俳句

チャイに溶くはちみつ固し猪日暮る

オオサンショウウオちいと待たせて初湯

PubMedを調べて冷めし雑煮かな



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