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【詞】街が水族館だった頃
詩集「水族館」より
あれは街が水族館だった頃
僕もまた イルカの群れや 亀の背中と
足の速い友達が先に着くのを
追いかけていたのさ
心拍数を掌に感じながら
息を吐くのも自由だから
5時のチャイムはうんと白亜の足音鳴らす
深い考えを抜けてゆく
あれは街が水族館だった頃
魚がいつかは陸に上がる日が来ることを
僕は分かっていた
淋しいから 砂にうつむいていた
規則のない水の流れを遠くに重ねながら
時計台の0時には夜光虫
また深い考えに入ってゆく
あれは街が水族館だった頃
僕は イルカの群れや 亀の背中や
魚の無数が陸に上がった日を
今も覚えている
panpanyaさんのマンガで、魚が陸に上がって、人間と普通に会話をしているシーンがあり、
そういう、ifの世界線を想像したりします
絶えず動き続ける海のことを、すべては分からないし、怖くも感じるけれど
それでも惹かれる魅力が、海にはあるのです
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