人生にも夢あるビジョンを。 読書記録「英国海兵隊に学ぶ 最強組織のつくり方」
企業やブランドには、夢のあるビジョンが必要。夢のあるビジョンは、人々の自発的な行動を喚起する。
これは「英国海兵隊に学ぶ 最強組織のつくり方」という本に書かれている一節です。元英国海兵隊の将校が、軍隊式のマネジメント手法をビジネス向けに再構築した「ミッションリーダシップ」について解説しています。
軍隊式のマネジメント手法と聞くと、トップダウンで高圧的、精神論的なものをイメージしがちですが、決してそうではありません。
むしろ、その逆。
「何をどのようにやるか」という命令に基づく行動ではなく、「何をなぜやるのか」とミッションを理解し、その実現に向けた行動を決められた制約の中で自らの判断で連携し、自由に行動する。そのほうが、高いパーフォマンスを発揮できるーーというのが、軍隊式のマネジメント。
企業やブランドの存在意義(パーパス)を考える上でも、参考になる本だと思います。
ポイントは、夢のあるビジョンを掲げること。私はこの「夢のあるビジョン」の必要性に、とても共感しました。あのとき「夢のあるビジョン」があったら、今ごろ全く違う人生だったかもなぁ・・・と想像をめぐらすことがあるからです。
私は3歳からピアノを習い始め、いつしか東京藝大の入学を目指していました。しかし、高校生になるときに辞めてしまった。
辞めたきっかけは「3年間、ピアノだけに集中しなさい。そのためにも高校は地元で一番ランクの低いところに行きなさい」とピアノの先生に言われたからでした。東京藝大を目指すなら、当たり前のことなのでしょう。だけど、一瞬で心が冷めたのを覚えています。
なぜ、ピアノで東京藝大を目指すのか。
もし、当時「夢のあるビジョン」があれば「どんなことを犠牲にしてでも、頑張りたい」と思えたのかもしれないなぁ、なんて。どうなんでしょうね。
勉強も好きで、目指している高校があった。バイトもしてみたかった。好きな人とデートもしたい。おしゃれしてライブにも行きたい。原宿で遊びたい。ピアノ以外にも、いや、ピアノよりやりたいことがたくさんありました。
「英国海兵隊に学ぶ 最強組織のつくり方」を読んで、懐かしい出来事を思い出しました。
なんだか話がそれましたが「夢のあるビジョン」は戦場やビジネスの現場だけでなく、人生においても大事だと思います。今の私の「夢のあるビジョン」は何だろう。あらためて考えてみよう。