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#デザインストラテジー

希少性(失いかけるとほしくなる):行動経済学とデザイン16

希少性(失いかけるとほしくなる):行動経済学とデザイン16

影響力の武器、最後の6つ目は「希少性」です。

影響力の武器
ロバート・B・チャルディーニ (著)、社会行動研究会(訳)
1991.09(第一版) 誠信書房

なんで品薄になるのか?
希少性は正しい判断をにぶらせてしまいます。例えば今の状況のようにマスクやハンドソープが店頭にないと、価格が高くても買おうとするし、家にストックがあるにも関わらず買わなきゃ、と思ってしまいます。過去にも

・スニーカー

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権威(服従してしまう心理):行動経済学とデザイン15

権威(服従してしまう心理):行動経済学とデザイン15

影響力の武器、5つ目は『権威』です。前回の『好意』とは対極の関係ですが、服従してしまう心理が、結局は好意と同じように相手に主導権を与えてしまいます。

影響力の武器
ロバート・B・チャルディーニ (著)、社会行動研究会(訳)
1991.09(第一版) 誠信書房

権威がはたらく要素
例えば多くの人は、目の前の相手が医師や弁護士だとわかると、その時点で反射的に「この人の言うことは信頼できる」と思って

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好意(好きだからOKの錯覚):行動経済学とデザイン14

好意(好きだからOKの錯覚):行動経済学とデザイン14

影響力の武器、4つめは『好意』についてです。

影響力の武器
ロバート・B・チャルディーニ (著)、社会行動研究会(訳)
1991.09(第一版) 誠信書房

好意とは、自分が好きだと感じている人に対して受け入れる傾向が強くなることを意味します。

顔のいい人や感じのいい人からの頼まれごとだと、ついつい受け入れてしまいます。高感度の高い芸能人がCMに出ていると、その人の言うことを信じて商品を買って

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デザイン思考を反対側から見て気づいたこと:突破するデザイン

デザイン思考を反対側から見て気づいたこと:突破するデザイン

昨年末にTakramのPodcastのテーマで、ベルガンティ教授の考えとこの『突破するデザイン』の本が取り上げられて、この内容を聞いた僕は強い衝撃を受けて、これは絶対に本を読まねばと思いました。わりと日ごろから書店には足を運んでいるのですが、この本のことはまったく把握していませんでした(2017年の本ですが書店にもあまりなかったので広まっていないようです)。で、読んでみて一気に引き込まれました。こ

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社会的証明(周りが気になる):行動経済学とデザイン13

社会的証明(周りが気になる):行動経済学とデザイン13

影響力の武器から3つめは『社会的証明』です。

自分に絶対の自信がないときは、何かに頼りたい気持ちがうまれます。社会的証明とはそんな気持ちを後押しするものです。

影響力の武器
ロバート・B・チャルディーニ (著)、社会行動研究会(訳)
1991.09(第一版) 誠信書房

不確実性と類似性何かに頼りたくなる要因は2つあります。

不確実性:これまでの経験が通じない状況では、まわりの行動に影響され

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