金木犀(もくせい)・中国月桂への賛歌 Ode to Osmanthus Fragrans
the relentless pounded sweet sticky rice resounds
只管搗かれ続ける甘いもち米が
tideless tranquility, above the billowy which,
潮騒のない静けさを響かせた
drifts the fragrant boats of katsura
波の上に桂の香舟*1が漂う。
*1 中国には「木犀・むくせい」を「桂・ぐいー」で呼ぶ。
お茶、お団子、お菓子(点心)とかの香辛料と酒の味付けをする事も多い。
桂花酒(けいかしゅ)は自分の故郷地方の特産物。飲んだ事はないか、どうやら甘い黄酒(中国南部の作る米で出来た発酵酒、甘い、暖かい、穏やかな、変な米の混ぜた水の感じ。具体的な香りとか、舌触りは多分違うけれど、甘酒に似てるかも)へさらに砂糖を入れて木犀花の香りの沁みった飲み物そうだ。
最近団地の近いところ金木犀の樹の咲いているのを見ました、いええ、嗅ぎました。現代の都会でも、こんなの如何にも古い詩と民謡から出で来る伝説の樹の、魔法の帯びた魂の痺れる香りを嗅ぐ事ができるのは、凄く感動しました。人間の歴史は受け継ぐ物だと今思いています。初めて東方projectをプレイする様な感動に似てるです。
香舟は「香で出来た舟」の意味。
因みに中国では月桂(金木犀)と陰暦八月十五夜あの月見の中秋節は関連しているそうだ。月桂は月で無限の歳月を経って無限に成長する月の世界樹みたいなもので、その樹幹の所で呉剛(うー・がーん・和名は桂男)の名前のする道教の修験者のくずれの月での樵夫になった人が止まなくその樹幹に向かって鈍い斧を振り下ろしているという話だ。嫦娥に心を魅せられて、彼女と結ばれる為に一切の修業と勉強をほったらかして毎夜で月相によって化(か)わりゆく月を見ながら孟婆さえ煮立たてない西洋のヨモギで出来た緑色の湯の飲んで遠い月へ詩を詠むだけの人生を百年も続けた後は、玉帝が彼の毎晩飽きもせず永延に続く下手の詩に対しての堪忍袋の緒が切った。その鈍い斧を彼にくれ、そして月の上で歳月と共に限りなく成長していく月桂の伐る事を命じた。もし月桂樹がが切り倒せるなら、彼は嫦娥と結婚できるだと迷惑払いみたいな事にした。そして今夜も呉剛が月桂伐っている。明日の夜も。一年後も、十年後も、百年千年、億千万、穣溝澗、恒河沙、那由多、不可思議、無量劫ーーー永劫の時間の中で愛のために月桂樹へあの鈍い斧を振り下ろすーーこんなに痛快な話は滅多にもないものだーーーーとこの様な中国の幻想歴史劇を十数年前で見ました事があります。
参考資料
吳剛 (神話) - 维基百科,自由的百科全书 (wikipedia.org)
桂男 - Wikipedia
Wu Gang - Wikipedia
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