ni_ka

モニタ詩とかAR詩とか文章とか。詩人、アーティスト らららちぽちぽ、気楽にTwitterもフォローしていただけたら〜 https://twitter.com/ni_ka

ni_ka

モニタ詩とかAR詩とか文章とか。詩人、アーティスト らららちぽちぽ、気楽にTwitterもフォローしていただけたら〜 https://twitter.com/ni_ka

マガジン

  • 名もなき77億のあた詩たちへ

  • 名もなき77億のあた詩たちへ

  • にかにかパラダイス

    詩人でアーティストのni_kaが気の向くままちぽちぽ書いたものです。

最近の記事

天国の弟とカヌレ

昨日、パン屋さんで、焼き菓子のカヌレを見た。 年子の長男の弟が、末期癌で抗がん剤治療をうけながら、母宅で療養していた時期に、弟は甘い物が好物だったので、無駄になるかもしれないけれど、亡くなる前になるべく好物を好きなだけ食べて欲しいという気持ちで、大量の甘味をいつもお土産に弟に持っていっていた。 その中で、弟が最も喜んでくれたのが、ケーキ屋さんの焼き菓子のカヌレで、 「これ、美味い!カヌレもっと食べたい」 と、母宅のリビングに設置されたベッドの上で私に笑った。母は弟の大腸癌が肺

    • 横浜トリエンナーレ2024

      横浜トリエンナーレについての感想です。 Xにポストした内容となります。 横トリは、キュレーターの思想や活動を事前に知って(または共感して)いて、その視座で各作品を鑑賞すれば評価することは可能。ただその視座以外の鑑賞の仕方以外では、思想色強いガラクタにしか観えない。鑑賞者の鑑賞にあたっての多様性を奪ったという点では完全に失敗だった。 国際的展覧会は、やはり鑑賞者側の思想や倫理や宗教の多様さもポイント。それに対してはひどく威圧的で、キュレーターの思想、活動に理解をし、そこで鑑

      • 弟が旅立ちました

        昨年12月14日に、かねてから癌で病気療養中の弟(長男)が永眠いたしました。優しい顔で旅立ちました。 お葬儀は、家族葬で、家族のみでとり行い、両親と私と次男の弟と4人で弟の旅立ちを見守りました。弟が好きだったお菓子やチョコを母と私が揃え、車やギターなどの愛読していた本類などを次男が選び、棺にいれました。弟が生前あんこが大好物でしたので、母が弟のために、大納言を煮てこしらえた母手作りのあんこを弟のお顔に一番ちかいところにいれました。 4月の段階で、既に肺や背骨や全身に癌が転

        • 『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ⑭(最終話) 名もなきすべてのあた詩たちへ その上野駅に漂う何かのアンサンブル・ノイズは最初は小さな音だったので、あたしは「しー」と周囲に沈黙を促し、自分も「シー」→「sea」→「C」……と少しずつ調子(トーン)のニュアンスを変えながら自分の今までをまるで浄化をするように発音し、黙す/目守(もくす)ことに決め、積極的にそのノイズに耳をすませたのでございます。 そのアンサンブル・ノイズに集中していると、そのノイズはどうやら息吹のラジオ放送なご様子です。 「あ、ラジオかぁ」

        マガジン

        • 名もなき77億のあた詩たちへ
          1本
        • 名もなき77億のあた詩たちへ
          0本
        • にかにかパラダイス
          3本

        記事

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ⑬ 鉄腕アトムに青空デコトラ。ああ上野駅 この合間に、高田の馬場駅に停車して、この青空デコトラ山手線が再び走り出したことはあたしの感受器が機械的に『鉄腕アトム』の発車メロディにてにて星の彼方的なfeelingで理解したのですが、でするるが、まだあたしは、やり残したことがある、きっとある、と生きてるか死んでるかも不明であった男装のあたしの知覚ノイロン細胞たちがわっさー蠢き出し、内的ななにかがあたしという肉体の機構/しくみから一方向へと突破し始めたのでございます。 空

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ⑫ ヘリ靴男vs女子中学生、そして赤い彗星シャー と、あの既知たる桜金造氏の「小山遊園地」のA gagをば、うねうねと十本の指を極めて複雑しなやかに、ヘリの翼の回転と相俟って、反復し続ける満面の笑み、その様子、小憎たらしチューリップのつぼみがパッカァ開くような様で、腹立だしさ丸出しの情熱さの冒涜と傲慢を見事に体現しているのでございます……。 「おや~まゆ~えんち~~おや~まゆうえんち~~ば~か、ばーか、お前ら全員ば~~か、サンリオもお前もおやまゆ~えんち~~おやまゆ

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ⑪ 秋葉原はサンリオ軍団と高倉健 しかしですねー、あたしにも無駄意地だけは惜しみなくありまするるので、わざとらしさマッハ感はぬぐえないものの、身体はよろめきながらもめっさ必死に外側構築された男装のあたしの景観を取り戻そうと努めましましたよね、ええ。 なぜなら大切なことをば教えて下った傍らのお婆様にもご心配かけてはならないし、先ほど『しゃぼん玉』を歌ってくれた《山手線混声児童合唱団》のお子様方やお婆様を身を挺して御護りになった御母様の在ったはずの生命も、理解された空間

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ⑩ 時代のしゃぼん玉とんではじけて神田駅 その果敢(はか)ない開花の浮遊。 時の流れの中で、このぐるりん山手線でおしゃべりしたり、流れでパン工場で一緒にバイトしたり、共に青春の門をばくぐりんしんした彼らもあっさりあたしの元から去っちゃうといふ否定し得ぬこのアクション……。 あたしは屋根無き山手線の頭上に広がりんぐの快晴のお空へと、のん気丸出しで浮かんでゆく緯(よこいと)の「お友達」としゃぼん玉たちに時雨(しぐれ)心地(ごごち)になって、神経matrixのクレータ

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ⑨ 酢飯と新橋とポストモダン いい加減、一時間ぐらい経ったかなと思って、「師匠」はどうしているかなと徒労し、ふと手を休め「師匠」を探し拝見しましたら、「師匠」は、《アイドル蒸しパン♪》のラインで、現在大人気のAKB48やらHey!Say!JUMPやらのアイドル(ぐうぞう)様たちの顔の焼印を、普通の蒸しパンにジュッと熱いコテのようなものでおしてゆく作業をひたすらされていたのですが(やはりベテランしか許されざる緊張感のあるお仕事です)、 「まだ一分しか経ってないよ! まだ

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ⑧ 田町のジュリアナ師匠 ぐるりん山手線内で別に分かり合えてるとかはないのでするが、「お友達」とゆるく同し景色に入れ込まれたうちに、ええ、そうですよねえ、やはし、「お友達」は精神衛生上大切ですよねぇ、すちゃっ、と思おうかなって思う寸前に、ふと、車両内はあたしと「お友達」以外は、全員異様な団体乗客の皆様であることに気がつきました。 団体乗客ご一行は、玉ちゃんとの再会で完全にあたし&玉ちゃんの感性がスルーしていた田町駅からどうやらライドオンしていらしたらしい《ジュリアナ東京の

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          名もなき77億のあた詩たちへ

          ⑦ 東京駅のダメゲーテ友達 「うちさ、吐いてるから、歯、やばいじゃん? だからいつも口元、手で隠して笑うのね。んで、指が目立つから、指先だけは、いつもすげぇ綺麗にしてんだ。うちのぼろ、隠せるからさ」 ぼろ? 冗談でしょ。歯なんて治せるし、玉ちゃんはどう見たって綺麗だし、あた詩たちはぼろなんかじゃないよ、かすかすなんかじゃないよ、ってか、多分ぼろでもかすでもいいんだよ、だからそこに居て、と玉ちゃんに今咽喉の伝送路を通してちゃんと述懐しなきゃと思うのだけども、窒息しそう

          名もなき77億のあた詩たちへ

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ⑤ 大崎駅の玉ちゃんの乙女の祈り ですから、空腹のあたしは焼きたてケーキをそれはもう怨めしそうにうらめしや~うらめしや~と、ただひたすらにガン見しながら、ケーキを食べているimaginationの伝導体のつもりで、味気ないグラノーラを口へ一つまみ運んだわけです。  臭覚の知覚、視覚の制度は、あたしとケーキ屋詩人のおっさんの合作にて傑作の《林檎とクリームチーズのパウンドケエク》をむさぼり食っちゃう映像(すがた)を映し、味覚と胃では、美味しすぎないゆえに食べ過ぎないですむ

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ④ 詩人のおっさんの《パウンドケイク》  《林檎とクリームチーズのパウンドケエク》の土台になるスポンジは、素朴さを絵に描いたようなそれで、一つまみのお塩、それがポイント。温まった空気が、はわ~~、ふわぁ~~、と、食欲をそそる薫りをば撒き散らしながら揺れています。 お砂糖と小麦粉が焼ける薫りは、知覚器にも心理にも刺激域伝道回路に直結するのだけれど、チーズが焼ける薫りは殊更伝導性が強くなるるりますよね。まがいも無き文学的FACT。ホモサピエンスを煽り続けるこの薫りたちにあ

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ③ 恵比寿で詩人のおっさんが乗車してきた件 原宿駅からとろとろと山手線andあたしが、所謂「内回りで」東京の御へそ/軸を中心に廻りんこ始めたらば、まだ加速もする前に、浮世神奇なもうひとつのホームが、走り始めたばかしのこの黄緑色のぐるりん山手線の右手側の窓越しに透いて映って参りました。 あたしの紅涙ごしみたいにまみえては近づいてくるそのホームは、幻でもないし、それでも黄緑色の屋根の無人駅。このroudeする山手線の黄緑色とはあからさまに生命感の違う黄色味が少し強めの淡い黄緑色

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ② 原宿の胡桃沢先生 っと。少々脱線しちゃいましたが。御話をコストリに戻しまして。て。 今回は、薄い革生地のショート丈のジャケットに細身のジーンズを基本装束として身にまとい、目深にかぶった青いニット帽、そして、そして、足元は新作のコンバースなわけで、身長百六十五センチの細身の美少年、風の、多分そういう人、できあがりな感じを目指す方向です。 あたし、ここ三年、雑誌で言ったら『AneCan』系のアプリコットティー色のロングのデジタルパーマ巻き髪な人だったんですが、黒髪に戻し、バ

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          『名もなき77億のあた詩たちへ』

          ① 名もなきあた詩 今日も山手線が、天子様/禁裏様/玉/天皇/よくわからない透明なミカドの住んでいるお城/皇居を、ぐるり、と囲んで幾台も走っている。 黄緑の輪、ぐるりん、ぐるりん。 この山手線線路こそが日本の東京の御へそ周辺だとするならば、あたしは、東京を走れてる、東京を脳みそで歩くこと以外でライフできてる、と思える、そんな気もして、二週間に一度、必ず、男装の麗人と化して、山手線一周を、ぐるりんとして、お家に帰ることとしています。 男装、それは。あたしの中側を組み組みしてい

          『名もなき77億のあた詩たちへ』