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「思想・哲学」関連書のレビュー

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「思想」「哲学」関連のレビューを紹介します。
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記事一覧

北村紗衣的な「えせフェミニズム」の内実 : 菊池夏野 『日本のポストフェミニズム …

書評:菊池夏野『日本のポストフェミニズム 「女子力」とネオリベラリズム』(大月書店) 「…

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ヘルベルト・ローゼンドルファー 『廃墟建築家』 : ゴシックではなくバロック

書評:ヘルベルト・ローゼンドルファー『廃墟建築家』(国書刊行会) よそなら絶対出さないよ…

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北村紗衣のオープンレター仲間 : 河野真太郎の『正義はどこへ行くのか』?

書評:河野真太郎『正義はどこへ行くのか 映画・アニメで読み解く「ヒーロー」』(集英社新書…

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宮内悠介 『暗号の子』 : つながるテクノロジーの快楽と不快

書評:宮内悠介『暗号の子』(講談社) 本書はテクノロジーによって変容していく、私たちの世…

年間読書人
10日前
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第四波フェミニズムの嫡子・北村紗衣 : 『現代思想 2020年3月臨時増刊号〈総特集〉フ…

『現代思想 2020年3月臨時増刊号〈総特集〉フェミニズムの現在』(青土社)を読了したので、今…

年間読書人
12日前
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アルフレッド・ヒッチコック監督 『汚名』 : スパイ映画の二面性

映画評:アルフレッド・ヒッチコック監督『汚名』(1946年・アメリカ映画) ケーリー・グラン…

年間読書人
2週間前
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ファンも認める〈いけ好かない女〉北村紗衣 : 「性格の多様性」って何?

ものすごく面白い「note」記事を見つけたので、皆さんにもぜひ読んでほしいと思い、ご紹介させていただくことにしました。その記事とは、「いちじく」さんという方の書かれた、次のレビューです。 ・「別にいい人じゃなくても、どんな性格してようとも、こっちの勝手じゃないか」という"性格の自由"を北村紗衣さんの本から学ぶ 「いちじく」さんは、 と「自己紹介」なさっている方で、「図書館司書」をなさっていたようだから、かなりたくさんの本を読まれているのでしょう。また、橋本治の『桃尻娘』

黙認されてきた、北村紗衣的退廃 : 『現代思想 2020年3月臨時増刊号〈総特集〉フェミ…

現在、『現代思想 2020年3月臨時増刊号〈総特集〉フェミニズムの現在』を、4分の1ほど読んだ…

年間読書人
2週間前
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峰不二子のモデルになった女 : 映画『あの胸にもういちど』主演 マリアンヌ・フェイ…

映画評:ジャック・カーディフ監督『あの胸にもういちど』(1968年、イギリス・フランス合作)…

年間読書人
3週間前
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野﨑まど 『小説』 : 「小説」を読む意味とは?

書評:野﨑まど『小説』(講談社) 小説のタイトルが、そのものズバリ『小説』なのでは、いっ…

年間読書人
3週間前
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黒澤明監督 『赤ひげ』 : 黒澤明のヒューマニズムと過剰性

映画評:黒澤明監督『赤ひげ』(1965年) 山本周五郎の時代小説『赤ひげ診療譚』を原作とした…

年間読書人
3週間前
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木澤佐登志 『終わるまではすべてが永遠 崩壊を巡るいくつかの欠片』 : その尊厳に…

書評:木澤佐登志『終わるまではすべてが永遠 崩壊を巡るいくつかの欠片』(青土社) この世…

年間読書人
3週間前
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ちをかくしか北村紗衣と 九段理江の『しをかくうま』

書評:九段理江『しをかくうま』(文藝春秋) 2024年に『東京都同情塔』で、第170回芥川賞受…

年間読書人
3週間前
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1984年以前レベルの、北村紗衣のフェミニズム : 『ベル・フックスの「フェミニズム理論」 周辺から中心へ』

書評:ベル・フックス『ベル・フックスの「フェミニズム理論」 周辺から中心へ』(あけび書房) 本書は、1984年の初刊以来、今も販を重ねて読まれ続けている、「フェミニズム」理論の基本書である。 私が、本書の存在を知ったのは、「アナーカ・フェミニスト」を名乗る高島鈴のエッセイ集『布団の中から蜂起せよ アナーカ・フェミニズムのための断章』(「紀伊國屋じんぶん大賞2023」第1位)の中の「フェミニズム関連推薦図書」で本書が紹介されており、その推薦文が、次のとおりだったからである。