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「思想・哲学」関連書のレビュー

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「思想」「哲学」関連のレビューを紹介します。
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記事一覧

『LGBT異論 キャンセル・カルチャー、トランスジェンダー論争、巨大利権の行方』 : …

書評:女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会編『LGBT異論 キャンセル・カルチャー、トラン…

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サマンタ・シュウェブリン 『救出の距離』 : 「超自然」を超える「日常に潜むもの」

書評:サマンタ・シュウェブリン『救出の距離』(国書刊行会) どう紹介すればいいのか、なか…

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『マテリアル・ガールズ』レビュー批判への反論

先日アップした、キャスリン・ストック著『マテリアル・ガールズ フェミニズムにとって現実は…

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オーソン・ウェルズ監督 『審判』 : ウェルズとカフカのミスマッチ

映画評:オーソン・ウェルズ監督『審判』(1963年・フランス映画) その「シャープで幾何学的…

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古田雄介 『バズる「死にたい」 ネットに溢れる自殺願望の考察』 : 自死は「悪」な…

書評:古田雄介『バズる「死にたい」 ネットに溢れる自殺願望の考察』(小学館新書) 非常に…

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『情況 2024年夏号 【特集】トランスジェンダー』 : 特集記事を総括する。

雑誌評:『情況 2024年夏号 【特集】トランスジェンダー』(情況出版) 本書に収録された特集…

年間読書人
11日前
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北村紗衣の「そっくりさん」案件 : 『映画秘宝』DM事件を検討する。

「武蔵大学の教授」で「映画評論家」である北村紗衣の周辺を洗っていたところ(というのは、刑事ドラマ的な言い回し)、「Wikipedia」の「映画秘宝」の項目に、興味深い記述を見つけた。 『映画秘宝』とは、個性派映画雑誌のことで、私もその存在は知っていたが、いささか「おチャラけた」その感じが私の好みではなかったので、読んだことはなかった。と言うか、興味がなかった。 やはり、私の好みは「硬派」で、真正面からガンガンいく方が、歯応えがあって面白い。まあ、そういう批評というのは、どん

キャスリン・ストック 『マテリアル・ガールズ フェミニズムにとって現実はなぜ重要…

書評:キャスリン・ストック『マテリアル・ガールズ フェミニズムにとって現実はなぜ重要か』…

年間読書人
2週間前
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富士正晴 『新編 不参加ぐらし』 : 言い訳がましい。

書評:富士正晴(著)、荻原魚雷(編)『新編 不参加ぐらし』(中公文庫) このところ、荻原…

年間読書人
2週間前
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ロベルト・ロッセリーニ監督 『ドイツ零年』 : 少年の告発したもの。

映画評:ロベルト・ロッセリーニ監督『ドイツ零年』(1948年・イタリア映画) 「ヌーヴェル・…

年間読書人
3週間前
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風呂前有 『恋スルー乙女』 : 無邪気でありたい。

書評:風呂前有『恋スルー乙女』(講談社 アフターヌーンKC・2011年) 先日、風呂前有のデビ…

年間読書人
3週間前
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D・W・グリフィス監督 『イントレランス』 : ひと言でいうと「セットが凄い」映画

映画評:D・W・グリフィス監督『イントレランス』(1916年・アメリカ映画) 本稿のタイトルに…

年間読書人
3週間前
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斉藤佳苗 『LGBT問題を考える 基礎知識から海外情勢まで』 : うんざりだ。

書評:斉藤佳苗『LGBT問題を考える 基礎知識から海外情勢まで』(鹿砦社) まずは、タイトル…

年間読書人
3週間前
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映画 『バニシング・ポイント』 : 北村紗衣の「消失点」

ぬ映画評:リチャード・C・サラフィアン監督『バニシング・ポイント』(1971年・アメリカ映画) 本作に興味を持ったのは、今年(2024年)の1月か2月ごろ、大阪・十三のミニシアター「第七藝術劇場」で、リバイバル上映の本作予告編を見たからである。それまでは、タイトルこそ聞いたことはあったものの、どんな映画だかは、まったく知らなかった。 だが、予告編を見てみると、どうやら「カーアクション」が売りの、しかし「痛快アクション」ではなく「アメリカン・ニューシネマ」に分類される、どこか