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7月のまとめ|読書の限界を知った

本を読むのが好きだ。これまでの人生で幾度も本に助けられてきた。どんなときも自分のそばには本があったし、「無人島に何か持っていくとしたら?」という質問に対しても真っ先に思い浮かぶのが本だというくらい深いつながりがあると感じている。

しかし、2022年7月に私は読書の限界を知った。

ちょっとしたきっかけから徹底的に自分と向き合わざると得なくなり、5月、6月と毎月15冊以上の本を読んだ。本は助けてくれる。今回も助けてくれた。しかし、結局は知識を活かすためにも外からの働きかけが不可欠なのだ。身体を動かさないと何も変わらない。そのことをものすごく痛感した。

なんというか、生まれてはじめての感覚かもしれないのだけど、「本を読んでいる場合じゃないな」と思った。同じ分野を深堀りしてずっと読んでいたからかもしれないけれど、読んでいるだけじゃダメだ、と強く感じたのだ。

本を読んで、頭のなかで考えるだけじゃなく、人と話したり、実際に行動することがいかに大事かがわかった、自分を変えてくれるのは本や頭のなかの考えじゃない。価値観や信念は大事だけど、行動だけが前進させてくれる。とにかく手を動かして人と話そう、そう思った。

心の成長に必要なもの

とはいえ、行動できないのには理由がある。ある程度、心を成長させて自分を安心させられるようにならないと、人は多分動けないのだ。さまざまなジャンルの本を読んだなかで、共通していたのは以下の部分。スタート地点に立つにはこの3つが不可欠である。

①とにかく自分と向き合う

気づかないことも多いけれど、行動できない人はすごく傷ついている場合がある。まずは自分を癒やそう。そして、自分をよりよく知る必要がある。
私の場合は心理療法に関する本を興味のある範囲内だが、片っ端から読み漁り、「ACT」という認知行動療法を生活に取り入れた。そして毎日ものすごい枚数の紙に考えを書き出してモヤモヤしたさまざまな感情を言語化した。頭のなかにあるものをとにかく取り出して整理するのが重要だと感じる。紙に書いて、読み返して、本で新たな知識を得て、また書き出して整理することで心がだいぶ癒やされて前進できた。

②自分が価値を感じるものを知る

なんとなく生きていると、なんとなくの結果しか得られない。かと言って、誰にでも大きい夢があるわけでもない。でも、「これは好き」「これは嫌い」というのは大なり小なりあるはずだ。
生活のなかで選択を繰り返す際に、自分が大事にしている価値観にしたがって行動すると、自分にとっての正しい選択、責任をとれる選択ができるようになる。

たとえば、小さなことだが、お皿を洗うの面倒だな〜と思うときには理想の自分を思い浮かべる。彼女は清潔な空間が好きだし、私も明日の朝起きて目にしたいのは綺麗なシンクだ。意見が合致するのですぐにでもお皿を気分転換だと思って洗う。結果的にストレスが軽減される。

自分の価値観を意識したことがない人には意外と「大事にしている価値」を知ることが難しい。私には「オルタナティブ(もうひとりの)な自分」を想像するのがものすごく効果的だった。これは理想の自分だったり、全然知らない自分だったりと、そのときによって立場が変わるが、今の自分ではない自分を想像することで何を大事にしたいのかがよくわかるようになった。

③価値に従って行動指針を決める

自分が大事にしている価値についても、ACTのワークに沿ってだいぶ書き出した。書き出したけれども、実はまだその先には進めずにいる。前述したように、困ったときにはオルタナティブな自分を想像するようにしているが、本当は価値観に従って行動指針をあらかじめ決めておくのがいいのだろう。

たとえば、「私はひとりの時間を大事にしたいから、気分が乗らないときは勇気を持って誘いを断る」「たくさんの友人に囲まれていると幸せを感じるから、知らない人にも積極的に話しかける」など。こういうルールをいろいろと決めて行動できると、自分の成長に大きく貢献できると思う。

行動のフェーズ

自分と向き合い、価値を知り、行動指針を決めたあとは、当然動かなければいけない。ここからは、私が実際に行ったことを、「自分を変えるための行動フェーズ」としてまとめてみた。

フェーズ0:決める

前準備として、とにかく「これをやる」「こう変わる」と「決めてしまう」ことが大事だと感じた。価値に沿って考えるのがベストだけど、正直なんでもいいんじゃないかな、と思う。
「決める」ことがなぜ大事なのかと言うと、迷っていると動けないからだ。動かないと何も変わらないので、なんでもいいので決めるのがいいというわけ。

私は徹底的に自分と向き合った結果、現在の生活基盤を本気で整え直さなければいけないことに気づき、転職するためのスキルアップに全力を振ることに決めた。

フェーズ1:情報を収集する

決めたあとは、その目的を叶えるための情報をとにかく収集する。方法はいろいろあるが、自分にとっての読書はここに当てはまる。意味なく読む、趣味嗜好としても読書が好きだけど、基本的に読書は何を読んでいても勉強だと思っている。

転職すると決める前は、大学生になろうと血迷ったことを考えていた。本をたくさん読んで、文字をたくさん書いた結果、「それは今やることではない」と気づくことができてよかった。

もちろん、読書だけでは正しく情報収集できない。インターネットを駆使し、人にも話を聞くことが大事だ。情報収集のフェーズではひとりの世界に閉じこもりやすくなるので、なるべく誰かに話してフィードバックを得られるようにしよう。

フェーズ2:身体を動かして試してみる

ある日、「これ以上読んでいてもしょうがない」と感じた。きっかけはACTが効かなくなったこと。何かしなくては、と急に焦りを感じた。読書は無敵ではないのだ。

幸い、転職すると「決めた」あとに、スキルアップのためのスクールに入校したので、すぐに課題に取り組み始めることができた。作業していると安心する上、文字として認識していただけの本の情報が知識として理解できるのを感じて嬉しかった。手を動かすのは楽しい。「これをやる」と決めたことをしていると、人は心が安定するのだと実感した。

フェーズ3:人と関わる

もくもくと作業をするのは悪いことではないが、人の成長には他人が必要だ。「ひとりで閉じこもらないように気をつけよう!」と思い、とにかくいろんな人に会って話を聞いてもらった。数年連絡を取っていなかった相手にも連絡を取った。下心なしに、弱っているから会いたくなったのだ。
あまり気遣いできる状態ではなかったので、相手にとってはメリットの少ない会食だったかもしれないけれど、友情ツケ払いで将来おまけをつけて返すつもりで苦しんでいることを聞いてもらった。

楽になった。

人と話すことで、自分のなかにある答えはひとつじゃない、またはすでに決まっている、など、わかることがいろいろとあった。話すことが行動の後押しになるので、悩んでいる人は考え込まずにとにかく誰かに話を聞いてもらった方がいいと思う。いろんな人の意見を聞くべきだ。とくに自分が目的とすることに成功している人の話は無理に頼み込んででも聞いた方がいいだろう。

そのときの自分のレベルによっては、チャンスを目の前で逃してしまうようなシーンにもたくさん遭うかもしれないけれど、それも知識や着火剤として利用できる。とにかく千里の道も一歩から。部屋を飛び出して人と関わることですべてが始まる。

フェーズ4:習慣化する

もともとは「習慣化する」をフェーズ3に入れていたが、人と関わる方を先にやった方が習慣化にもいい影響があると思い、こちらをフェーズ4にした。

私の場合は、現在メインの仕事が午後からなので、午前の時間を有効活用している。朝起きて洗濯機を回したら、青汁を飲みながら作業を開始。体調と相談しつつ、調子がよくないときには読書や家事を優先することもあるが、とにかく午前から午後にかけてスキルアップのために必ず手を動かすようにしている。

習慣化のためにはSNSを活用するのが効果的なので、学習のためのTwitterアカウントを開設した。「#今日の積み上げ」みたいなことはしていないが、何か作ったり作業をしたら投稿している。同じ目的の仲間や先達をフォローしているので、Twitterを開くたびにモチベーションが上がる。勉強を頑張りたい人には専用アカウントの作成を強く勧めたい。

フェース5:できることを増やす

習慣化に成功したら、さらに新しいスキル獲得に挑戦する。注意点は慣れていないうちからあれこれやろうとしないことと、全体像を見て絶望して辞めてしまわないこと。0をかけたら何でも0になるけど、2でも3でもかければ増えていく。とにかく小さなことからコツコツ引き出しを増やしていくのが大切だとわかった。

挫けないための大事なポイント

数ヶ月かけて、自分の内側で悶々としていたものを少しずつあらわにし、向き合うのがつらいものにもたくさん向き合って、行動を変えるところまで持ってこられたと思う。

でも大事なのはこれから挫折せずにやり続けることなので、最後に大事なポイントを書き残しておきたい。

つらいとき、困ったときは以下のことを思い出そう。

・とにかく頭の中身を出す
・紙に書いて整理する
・閉じこもらずに人と関わる
・一気に全部やろうとしない
・すでに「あるもの」「できること」に目を向ける
・問題を前向きにとらえる
・すべては「自分のために」やっていると認識する

あとはとにかく「決める」ことが本当に大事。「決める」の本質は手放すことなのかもしれない。やることを決めると、やらないことも決まる。そして、やらないことが決まるとすごく身軽になって集中できるのだ。

今の課題は休み方がよくわからなくなってしまっている点だと思う。毎日覚えることがたくさんあって、ずっと勉強していないと追いつかないようで焦る。空き時間の使い方がわからなくなってしまって、常に何かをしようとしてしまうので、8月は適切なスケジュールの立て方と、オン・オフの切り替え方を身に付けたい!

終わり!

あなたの愛でもりもり勉強させていただきます!押忍!