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はじめての脳波トリアージ - 2ステップで意識障害に強くなる-
脳波を正しく読むという呪縛
どうやら私たちは「脳波は、正しく読まなければいけないもの」さらにいえば「正しく読める人しか脳波を読んではいけない」といった先入観にとらわれているように思います。ですが臨床の立場でいえば、決してそうではなく、むしろ深く読もうとしてはいけないのです。
例えばICUを回診中、突然のアラームとともに心室性細動っぽい波形を目にすれば、皆さんは脊髄反射的にサッと動き出すでしょう
2024年のおすすめ医学書
今年最初に読んだ医学書はこれ
「正攻法ではないけれど 必ず書き上げられるはじめてのケースレポート論文」
もう、まさにタイトル通りで「必ず書きあげられる内容」の本でした。著者自身も述べているのですが、必要なのは「やる気」だけ。そのやる気さえあれば必要なmaterialが本書には見事に詰まっており、論文のpublishまでのプロセスを丁寧に導いてくれています。
何よりも、よし書いてみよう!という
てんかんと失神の鑑別:Periorbital Petechial Rash
Periorbital petechiae または Periorbital Petechial Rash
突然出現した、無痛性でかゆみのない眼窩周囲の発疹
この写真の症例は
前日にアルコール摂取に関連して激しく嘔吐を数回繰り返したという病歴です。
嘔吐によるバルサルバ負荷がかかることで出現することが知られています。てんかんと失神の鑑別にも有用とされるこの所見ですが。発作中に声門が閉鎖し胸腔
臨床に時間軸をプラス
臨床に時間軸を
すごくエッジのきいた文章で有名な河合先生の書籍。専門の睡眠の立場から、脳神経内科領域の様々な疾患を時間軸で分解し、臨床の総体を伝えてくれています。付箋をいっぱい貼っているのでお分かりだと思いますが、オススメです。研修医にはまだ早いかもしれませんが、意識が高い人には👍
研修医 ★★★★☆(ちょっと早い)
一般外来 ★★★★☆
脳神経内科専門医 ★★★★
推薦図書:問診力で見逃さない神経症状
こちらもオススメ
先日、山本大介先生の人気書籍を紹介しました。といっても私が紹介するまでもなくすでに有名な本ですが。こりずに今回もご高明な先生の書籍を勝手にオススメします。黒川勝己先生の「問診力で見逃さない神経症上(医学書院)」
タイトルからしてイケてますよね。
脳神経内科領域では視診と問診がとても大事で、最近では、少しそういったトラディショナルな側面が蔑ろにされつつある風潮があるにはある