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個別最適な学びについて考える(51)ー佐藤正寿(2010)「力をつける授業」成功の原則ーから

みなさま,こんばんは!
引越しの後は学会で忙しくまた更新が途切れてしまいました。
申し訳ないです。
その間も色んな記事を読んでくださる方がいるので嬉しい限りですが,更新をしていくことが続ける秘訣なので頑張っていきます。

最近は,少し新しめの本ばかりになっていますがご了承ください。
読んでいる本は,個別最適な学びに近いのかと疑われそうですが,授業技術を学ぶことはすべての基礎になるので,セーフということでお願いします。

本日は「佐藤正寿(2010)「力をつける授業」成功の原則.ひまわり社,秋田」です。早速読んでいきましょう!

教科書をもとに一時間の授業をつくる
ー教師の教科書研究の方法ー
 
私は社会科の教材開発が大好きである。地元の羊羹工場に行き、工夫や苦労を目の当たりにする。美味しい味を求めて、努力されている姿を子どもたちに伝えたいと思う。地域で活躍した先人に関する資料が、地元の記念館にあれば、子どもたちと見学学習をして、そこから深く追究させる単元を構成したいと考える。子どもたちが喜んで取り組む姿が想像できる。
 そんな社会科授業が自分は大好きだ。しかし、毎時間、そのような社会科授業をしているわけではない。むしろ少数である。自分が開発した教材で教えるのは高学年で1〜2割に過ぎない。逆に言えば、教科書を中心に教えるのが8〜9割なのだ。その理由の一つに、「小学校であればいろいろな教科を指導をするから、一つの教科の特別な教材研究のみに力を注げられない」という事情がある。
 しかし、それはメインの理由ではない。私自身は「社会科の場合、教科書がすばらしい教材」だからというのが一番の理由である。特に資料を中心にする五、六年生の社会科はそうだ。

佐藤正寿(2010)「力をつける授業」成功の原則.ひまわり社,秋田

個別最適な学びで興味が散れば散るほど,どのように授業をしていけばいいのかと分からなくなることが多いと感じます。
そして,その子に合った教材を作らなければいけないと焦ったりすることもあると思います。
しかし,ベースは教科書で考えていくといいのかなと思います。
基礎を押さえた上で興味関心を探っていけばグッと探究していくのではないでしょうか。それほど,教科書は魅力的なものです。

まずは教科書をもとに興味関心を引き出せるような授業を設計するということが必要だと考えます

・子どもたちの思考を強く促す資料が掲載されている
・学習内容と関わりのある人の話が適切に書かれている
・子どもたちの学習方法が具体的に書かれている
・興味のわく発展教材が紹介されている

佐藤正寿(2010)「力をつける授業」成功の原則.ひまわり社,秋田

これは社会科の教科書の魅力を佐藤先生がまとめているものですが,これはどの教科書にも平等にあると思います。
まずは,教科書ベースで作ってみる,そこから個別最適な学びに寄せていく,そんなことを考えたいと改めて感じる本でした。

本日はここまで!また次回の記事でお会いしましょう!

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