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"宿坊"宿泊のススメ(女性1人でもOK)〜善光寺「淵之坊」

お寺参りに行ったことはあれど、宿坊(元は僧侶や参拝者が泊まるための施設。 現在は観光客の受け入れも増え、宿泊施設としてのサービスが充実しているところも多い)への宿泊は未経験の人が多いと思いのでは。今回は、長野県善光寺の近くにある宿坊「淵之坊」さんに宿泊してきました!

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おもてなしの気持ちに溢れた、素敵な宿坊さんでした。また来ます!

この記事を読むと以下が分かります
・宿坊と一般的なホテル・旅館はどう違うのか
・宿坊宿泊時のスケジュール(なかなか忙しい)
・宿坊でしか体験できないこと(写経、お朝時、精進料理など)
・宿坊ワーケーションは可能か?
・善光寺の特徴

宿坊と一般的なホテル・旅館の違い

宿坊は元々は僧侶や参拝者が泊まるための施設だったこともあり、宿坊によっては、ゲストハウスのように相部屋であったり、バストイレが共同であるところもあります。気になる方は、予約する際にきちんと確認することをおすすめします。

今回の淵之坊さんの場合は、全室個室(内鍵)、お風呂は予約すると貸切で使える大浴場、トイレは共同(とはいえキレイでした)というスタイル。

個室とはいえ襖(ふすま)に内鍵をするだけなので、外出する際は別の場所にある貴重品ロッカーを使う必要がありますし、大声を出すとお隣さんに聞こえてしまうので、静寂な空間に身を置く覚悟が必要(わたしは普段から静かに過ごすタイプなので心地良かった)で、大人旅での利用が良さそうです。

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淵之坊さんの場合、全室個室で食事をいただけますし、貸切でお風呂に入れるので、感染拡大防止の面でも配慮されており、良かったです。

お部屋の様子は?

食事をいただくスペースと寝るスペースが襖で仕切られています。ここは嬉しいポイントですね。電源もWi-Fi環境も整備されています。

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宿坊宿泊時のスケジュール(なかなか忙しい)

わたしは今回宿坊体験を堪能したかったので、色々詰め込んでみました(笑)到着時に宿坊の方が宿泊者に合わせてスケジュールを組んでくれるので安心です。

到着日:
15時以降〜:チェックイン
16時〜:写経
18時〜:夕食(精進料理を個室でいただく)
20時〜:お風呂(予約制で貸切利用可能)

翌日:
6時〜:淵之坊出発(季節により出発時間が異なる)→仁王門→ 三門(お数珠頂戴)→善光寺本堂(お朝事参拝・祈願など・お戒壇めぐり) 
8時〜:淵之坊(朝食)
9時〜:お風呂(希望者は前日に予約し貸切利用可能)
10時:チェックアウト

宿坊でできた特別な体験(写経、お朝時、精進料理)

①写経

到着した日に、写経(般若心経)をしました。ただ写経をするだけでなく、この日に書いた写経は次の日の朝、善光寺に奉納されるのです。願い事と名前、日時を書いて出来上がり。このように宿坊の仏前で集中して書くので1時間弱で完了。

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②お数珠頂戴、お朝時、祈願、お戒壇めぐりなど

朝6時に集合し(集合時間は季節により変わります)、宿坊にいらっしゃる善光寺公認案内人の方に約2時間、善光寺の歴史やそれぞれの意味などを解説していただきながら、善光寺を巡ることができました(無料です)。早朝なので、日中と比較して参拝客が少なく、スムーズに体験できます

お貫主さま・お上人さまが、手にされた数珠で頭に触れ、功徳をお分け下さるという「お数珠頂戴」は新型コロナウイルスの影響で「エアお数珠頂戴」となっていました。これは、お貫主さま・お上人さまが本堂へおいでになる往復の道中で体験することができます。

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お朝時(あさじ)は365日欠かさず行われている朝の勤行(モーニングルーティーン)で、善光寺の本堂の中で僧侶の方々がお経を唱えているのを拝聴します。善光寺は「天台宗」と「浄土宗」の2僧侶が住職という珍しい形態であり、お朝時では、先に天台宗のお経、次に浄土宗のお経が読まれました。天台宗のパートでは声明(しょうみょう)と呼ばれる民謡や浄瑠璃の原点とも言われる仏教音楽、浄土宗のパートでは南無阿弥陀仏を唱えられており、両者の違いも興味深かったです。

その後、「ご祈願」に申し込んだ人は名前、住所と願い事を読んでいただけます。わたしも参加し、世界平和を願いました。

最後に、善光寺の名物であるお戒壇めぐりも体験しました。

③精進料理

精進料理は、仏教の伝統に基づき、肉・魚・卵・乳製品などすべての動物性のものを使わないで作る料理。ネギ・ニラ・ニンニクは煩悩を生ずるとされる理由で、使わないそうです。

淵之坊さんに泊まりたいと思った理由が、精進料理が美味しいという口コミが多かったというのが本音なのですが、信州由来の食材を使い手の込んだ料理でこだわりが感じられ、本当に美味しかった…。

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気になる?お酒は、「般若湯(はんにゃとう)」と呼ばれ、精進料理と合わせていただくことができました。本来僧侶は飲酒が禁じられているのですが、「(真理に至る)智慧が得られる手助けをするお湯」とされ、少し嗜むのは良いとされたそう。長野の夜は寒かったのでここは熱燗一択でしょ…ということで真澄の日本酒を燗でいただきました

到着日の夕飯がかなりボリュームがあったので、次の日の朝ごはんは食べられないかも…と心配していたのですが、朝6時〜8時のお朝時(朝活気分)を終えて宿坊に到着するといい具合にお腹が空き、朝ごはんも完食できました(!)。

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おひついっぱいのご飯はさすがに食べられなかったので、おにぎりにして持たせていただきました。

宿坊ワーケーションは可能か?

宿坊ワーケーションは可能なのでしょうか。

宿坊での体験を満喫し、善光寺のお参りや参道での食べ歩きも楽しむのなら、仕事のある日に行くのはちょっと勿体無さそうです。また、一般的なホテルと違って朝食や夕食、お風呂の時間や帰宅時間(宿坊には門限があります)に融通が利かないため、例えば急にリモート会議が入ったりすると落ち着いて楽しめないかもしれません。

ただ、日中かなり時間にゆとりのあるリモートワーカーの方(羨ましい…)や2泊以上宿坊に滞在できる方は、宿坊ワーケーションもありかもしれませんね!

ワーケーションに特化した宿坊も増えてきているようです。

善光寺について

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善光寺は、天台宗と浄土宗の2僧侶が住職であるということを書きましたが、合計39の宿坊はその名称からどちらの宗派であるかを知ることができます。「〇〇」は天台宗、「〇〇」は浄土宗なのです。(今回宿泊した「淵之坊」は浄土宗)

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善光寺は、浄土宗の大本山の中でも住職が代々皇室にゆかりのある「女性」によって受け継がれてきたという点で、女性救済を謳う珍しいお寺なのだそう。

せっかく善光寺に行くなら、やはり宿坊に宿泊してお朝時に参加し"朝活"するのがおすすめ。淵之坊さんは(日程は限られますが)1名でも宿泊可能なので、一人旅にもぜひ^^

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