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ハン・ガン『そっと 静かに』

今年のノーベル賞受賞により、再注目となった韓国人作家、ハン・ガンの著書で、日本語翻訳初のエッセイ集『そっと 静かに』 今年のいつ買ったのか、どこで買ったのか忘れてしまうくらいの時間、本棚に積読されたままになっていた。コロナにかかってしまい、本を読むにも、字が多くて理論的なものは全く頭に入ってこないので、ちょうどいいと思って、この本を開いた。 原著には、著者が作り歌った歌が収録されたCDが付いているらしい。 日本語版には、ハン・ガンのホームページに飛べるQRコードが印刷されて

    • 『29歳、今日から私が家長です。』

      イ・スラによる『29歳、今日から私が家長です。』は、先日KBOOKラジオで紹介されていた一冊。著者が、今月開かれるKBOOKフェスティバルにも参加するとのことで、早速読んでみた。 イ・スラは、2018年に著作『日刊イ・スラ』が韓国で爆発的な人気作となった新鋭作家だとか。 本作『29歳…』は、日本では今年の4月に出版となった新作。 著者と同じ名前の主人公スラが、自ら出版社を立ち上げ、母を調理師、父を清掃夫として雇用し、三人で会社をきりもりする日々が綴られる。 社長でもあり、「

      • シン・ギョンスク著『母をお願い』

        少し前、KBOOKラジオで紹介されたシン・ギョンスク著『父のところに行ってきた』を読んで、韓国では2009年に発表され大ベストセラーとなり、2011年、日本でも待望の翻訳が出たという同作者の『母をお願い』を読んでみた。 田舎から上京していた父と母。 ソウル駅で電車に乗る際に父とはぐれてしまってから、母の行方がわからなくなってしまう。 四章にわたって、長女、長男、父、次女、母と視点が移り、しかも母以外は第三者がそれぞれの思い出や関係性を語る。 読み始めてしばらくは、家族のため

        • BTS JIN “I’ll Be There ”

          遅ればせながら、JINのソロアルバム『HAPPY』から、先行して「I‘ll be there」にMVが公開された。 テンポのよいイントロのカウント、明るいバンドサウンド、そして期待以上の安定したJINの歌声。 歌詞は、 小さなことより大きなことを与えるため 僕は生きている 僕はいつもそこにいるよ 僕は変わらず 君のそばにいるよ と歌うJIN。 とてもシンプルな言葉で、ARMYへの変わらぬ愛を語っている。 「小さなものではなく大きなものを与えるために僕は生きている」と

          映画鑑賞記録『犯罪都市PUNISHMENT』

          質素倹約のため、映画館に行くのをできるだけ控えようと思ってはいるのだけど、このシリーズだけは、映画館で観たい、という欲求を抑えられず、新宿ピカデリーに出かけてきた。 私たちのマブリーことマ・ドンソクが主演し、制作にも携わっているシリーズ『犯罪都市』の4作目『PUMISHMENT』が今年9月27日、日本でも公開となった。 この作品の一番の見所は、卑劣で残虐なヴィランVSマブリーの迫力、見応え満載のアクションシーン。 マブリーの大きな背中がスクリーンに映っただけで気分が上がる

          映画鑑賞記録『犯罪都市PUNISHMENT』

          J-HOPE 除隊、JINソロアルバムリリース発表

          昨日、ホビ、JーHOPEが除隊した。 この日を迎えてみれば、1年半という時間があっという間のようにも感じるが、ホビ自身はとても長かったとコメントしていた。 待ちに待った日。元気な姿で、無事に戻ってきてくれたことに、喜びを隠せない。世界中のARMYがこのホビの笑顔が見れる日を、今かいまかと指折り数えて待っていたはず。 ホビの除隊の二日前、10月15日には、JINのソロアルバム『HAPPY』のリリースが発表された。 除隊したその日から、ほとんど休むことなくファンミーティングを開

          J-HOPE 除隊、JINソロアルバムリリース発表

          日本被団協 ノーベル平和賞

          かなり時期を外してしまったが、ノーベル文学賞にハン・ガンが選ばれた衝撃と感動が覚めやらぬ翌日、今度は被団協にノーベル平和賞が贈られるというニュースが飛び込んできた。 SNSで知ったときは、鳥肌が立った。と同時に、戦後79年経ってやっとか…という思いが先に立った。平均年齢は85歳を超えた被爆者たちは、差別と病に苦しみながらも、世界中で核兵器廃絶を訴え続けてきた。 2009年にオバマ元大統領が核兵器廃絶を目指す、というスピーチをしたことに対し、ノーベル平和賞が贈られた。 であ

          日本被団協 ノーベル平和賞

          映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』

          こういう映画、日本映画でも撮れるんだ、という新鮮な喜びと驚き。しかも若い女の子二人の殺し屋。 ものすごいハイレベルなアクションで敵が男であろうとどんなに凶暴であろうと、ターゲットに堂々立ち向かっていく。 『ベイビーわるきゅーれ』との出会いは、ちょっとした衝撃だった。 そして今日、シリーズ3作目にして、初めてスクリーンで鑑賞できた。席はほとんど満席。パンフレットはなんと売り切れで、とても残念。 監督・脚本は同じく、坂元裕吾さん。 アクション監督も変わらず園村健介さん。 そして主

          映画『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』

          ハン・ガン ノーベル文学賞受賞

          昨夜、夕食後に携帯を確認し、思わず驚きの声をあげてしまった。 韓国の作家ハン・ガンが、ノーベル文学賞を受賞したという速報が入ってきていたのだ。 私は読書好きだが、文学は特定の作家の作品しか読まないので、幅がなかなか広がらない。 ハン・ガンは、ここ数年で久しぶりに作品を網羅したくなった数少ない作家の一人で、初めて読んだときの衝撃は、それまで味わったことのないものだった。作品は、ブッカー賞を受賞し世界的にその名を広げた「菜食主義者」。 いつも聞いているKBOOKラジオの100回

          ハン・ガン ノーベル文学賞受賞

          『I AM STILL』BTS・ジョングクドキュメンタリー

          これから私が書くことは、ばかみたいと言われるかもしれない。 というか私自身がそういう人間だった。BTSを好きになるまで。 アイドルを好きになって、好きな気持ちがあふれすぎて涙が出る、 なんてことを誰かが話していたら、私はばかじゃないかと鼻で笑っていたし、軽蔑していた。 そんな私が、まさかスクリーンに映る推しをみながらハンカチで涙を拭いているなんて、ほんの数年前の自分では想像すらしていなかった。 でもBTSに出会って、アイドルに夢中になる気持ちを知った今、そんな自分を深く反

          『I AM STILL』BTS・ジョングクドキュメンタリー