自分で使える心理療法‐その1マインドフルネス『いちご瞑想』
今日は、「心の治療って、実際どんなことするの?」「自分でできることある」と言うご質問にお応えして、私が統合カウンセリングの中でクライアントさんにもお勧めしているワークやツールをご紹介したいと思います。
一番手は、マインドフルネス。Googleが採用したことから、ビジネスの世界などでも人気の高い取り組みの一つで、実践している人も多いようです。
簡単に説明すると、マインドフルネス(mindfulness)は、過去や未来ではなく、「今・ここ」で起こっている事象(ものごと)に集中し、善悪の判断や評価をせず、ありのままを観察している状態を指します。
「マインドフルネス=瞑想」と思われがちですが、必ずしも長い時間じーっと座るタイプの瞑想をする必要はありません。
瞑想にはいろいろな目的や方法がありますが、正しく実践するのは案外難しいものです。
人によってはマインドが暴走して、逆にランダムな思考で頭がいっぱい ― Mindful(注意深い) ではなくて、MindがFull(頭が雑念でいっぱい)に なってしまうこともあります。
瞑想については、また別の機会に書きます。←( 自分のための覚書)
そこで今日は、安全に、誰にでもできる、しかも楽しいマインドフルネスの瞑想法の一つをご紹介します。
以前ワークショップなどで皆さんとご一緒に実践していた『いちご瞑想』。一粒のいちごを五感を通して、5分間かけて味わい尽くすというものです。
では、ご一緒にやってみましょう。
いちごを一粒摘まみ上げて、掌に載せ、その触感や重さに意識を集中します。指先でいちごをそっと撫でてみて、冷たさや表面の凸凹を感じてみましょう。
鼻に近づけて匂いを嗅いでみます。甘酸っぱい香りが鼻の奥に広がるのを楽しんでみましょう。目を閉じて嗅覚に集中しやすくなります。
唇にそっと押し当ててみます。さらに繊細な触感を味わえるでしょう。口の中はもう唾液でいっぱいかもしれません。
いよいよ口に入れます。(でも、まだ食べてはいけません)口の中に入れて、舌の感触、喉の奥にいちごの香りを含んだ空気が流れるのを楽しみましょう。
いちごが人肌に温まるまで口の中に保ちます。温まってくると、さらに香りが広がります。
いよいよ、いちごにほんの少しだけ歯を立てます。傷ついたいちごの表面から、果汁があふれ出します。舌を伝い、喉の奥に流れ込むのを感じます。
ついに、いちごを噛んで、上顎と舌でつぶします。いちごの果汁と果肉が少しずつ喉へ、食道を通り、胃の中に流れ込みます。体中の細胞にいちごのビタミンが広がっていくのを感じましょう。
・・・いかがでしたか?
いちごを味わっている間、過去や未来のこと、心配事、どこからともなくやってくるネガティブな思考などが消えて「今・ここ」にあるいちごと自分の感覚に集中できたら大成功です。
(いちごの代わりに他のフルーツやレーズンなどでも代用できます。ぜひあとで試してみてね)
マインドフルネスの状態をどのくらい保てるかどうかは、今の自分のストレス・レベルを知るのにも役立ちます。
もし3分間、目をつぶって呼吸に集中することが難しいようなら、脳はかなり疲労していて、ストレス状態にあります。
「最近、マインドがうるさいなぁ・・・」とか「ストレスたまってきたなぁ」と自覚のある人はいいのですが、
眠れていない、身体はあちこち悲鳴を上げているのに、「いいえ、ストレスありません!私寝なくても大丈夫なんです。(キッパリ)」なんて言ってる人、
いちごどころか、キャンディや氷でも、口に入れたとたんガリガリ噛んで飲み込んでしまうという人は、自覚が無くても、大きなストレスがかかっている可能性大ですから、「忙しい」を言い訳にしていないで、まず、休まなければいけません。
と言っても、一日中ベッドで寝ていないといけない訳ではなくて、まずは、少しの時間を取ってマインドフルネスを実践することから始めてみましょう。
「でも、毎回いちご食べてられないよ~!」と言う方は、YouTubeには、下記の動画をアップしていますので、ご利用ください。
https://www.youtube.com/@EverydayReset
①毎朝1分間の呼吸『毎日リセット®』(Everyday Reset®)*ショート動画
②水面を見つめる5分間瞑想
③薪ストーブの炎を見つめる30分間瞑想
とくに①は、八ヶ岳の森の新鮮な空気や小鳥たちの歌声を添えて、毎朝6時に更新していますので、おススメです。
朝のルーティンにしてもらうと、一日、一日を少しでも快適にしてもらえかな、と思って心を込めて配信しています。
読んでくださって、ありがとう :)
では、また。
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