風の話「Kisikaの日記」8
H16/03/16
風の話をしよう
あの子が祝祭の季節と
別れを告げた朝に
吹いていた風の話を
風はとりどりに
うっすらと色付いて
後ろ姿のあの子の肩を
やさしく撫でては
クスクス笑いながら
空へ舞い戻って行った
螺旋形に渦を巻いた
無数の風の軌跡は
海の方へ墜ちて行くと
シュルルルと縮こまって
浜辺の巻貝になってしまった
だから朝に巻貝の殻を
耳に当ててごらん
聴こえて来るのは
あれは 波の音じゃなくて
風のお喋りなんだよ
H16/03/16
風の話をしよう
あの子が祝祭の季節と
別れを告げた朝に
吹いていた風の話を
風はとりどりに
うっすらと色付いて
後ろ姿のあの子の肩を
やさしく撫でては
クスクス笑いながら
空へ舞い戻って行った
螺旋形に渦を巻いた
無数の風の軌跡は
海の方へ墜ちて行くと
シュルルルと縮こまって
浜辺の巻貝になってしまった
だから朝に巻貝の殻を
耳に当ててごらん
聴こえて来るのは
あれは 波の音じゃなくて
風のお喋りなんだよ