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あんこ
2023年12月29日 11:27
対岸柏柳明子初がらす垂直に時止まりけりまなうらに四日の海を仕舞ひたる対岸の翳りはじめし桜餅あの蝶はあの日失くしたピアスだらう風が来てサンバはじまる百日紅去り際のみづいろ揺れてゐるプールいとうりの知らん顔にて隣り合ふ途中から白桃になる暗号文凩に心臓攫はれぬやうに宿木のささやく昔話かなnote「日日俳句」では、2023年1月1日から毎日・1つの俳句(日によっては2句)を掲載し
2023年12月22日 17:07
こんな日は仲間はづれの雉が好きこの句の中に自分を見る人、あるいは共感する人は、「ここに自分がいていいのか」と思うことが多いタイプではないだろうか。どんなに大人になっても、一日を呼吸しているだけで難しい日はある。仕事やお金があるということと関係なしに、絶え間ない隙間風のような精神の飢え。上記に書いた内容は、言うまでもなく私が普段感じていることである。だから、おそらく今でもなにがしかの
2023年12月5日 18:47
はじめに「日日俳句(にちにち・はいく)」とは、2023年の元日から一日に一つの俳句(および短文と写真)を更新・掲載しているページです(下記参照)。大晦日までやるので振り返りにはまだ早いのですが、年末は記事を書いている時間がないと思うので💦、12月初旬ではありますが「やってみての感想」などを書いてみようと思います。なぜ、「一日一句の掲載・更新」をやろうと思ったかもともと非公開の状態で普段か
2023年12月2日 16:31
死角の無い句集である。どこから読んでも、どの句を読んでも面白い。溜息が出るほどだ。全11章より感銘句を各章より1句ずつ。喝采のやうな風鈴市をゆく騙し絵のやうな嫗が毛糸編むわが影へ膝折りたたむ汐干狩穀象の眼いたいけとも見ゆる鶴渡るふつくら赤き燐寸の火軍港を白く濡らして日雷サーファーの鼠小僧のやうに立つ梟の身に軸のありこちら向く貌つつこんで花虻の尻の縞夜に満ちて葬儀のやうな