2024年3月の記事一覧
「人の心に棲んでみよ」 思いやり-「仲間」の哲学、本田宗一郎を中心に(3/4)
「人の心に棲んでみよ」
本田宗一郎は、仲間への思いやりを何よりも大切にしていた。彼は常に、相手の立場に立って考えることを心がけ、それを社員にも求めた。
本田は「人の心に棲んでみよ」という言葉をよく口にしていた。これは、お客様の立場に立ち、どんな商品を本当に望んでいるのかを深く考えることを研究者たちに求めたものだ。本田は、市場調査によって製品を決めることを嫌い、顧客の声を無批判に受け入れることを
「社長なんて偉くも何ともない。課長、部長、包丁、盲腸と同じだ。要するに命令系統をはっきりさせる記号に過ぎない。」平等-「仲間」の哲学、本田宗一郎を中心に
本田宗一郎は、社内における平等を何よりも大切にしていた。彼は、社長であっても、一般の従業員と同じ技術者の一人に過ぎないと考えていた。
本田は、社長という地位を偉いものだとは考えていなかった。彼はこう語っている。
「社長なんて偉くも何ともない。課長、部長、包丁、盲腸と同じだ。要するに命令系統をはっきりさせる記号に過ぎない。」
社長という役職は、組織における序列を明確にするための単なる記号に過ぎ