【創作BL】雨降って地固まる / ベルアン
「ベル、再来週のコンサートの件なんだが」
「……」
「舞台配置のことで相談が――って、ベル? 聞いているか?」
「あ、あぁ、ごめん。何? イーサン」
あれから――中庭でベルトルトがアンジェに声を掛けて、冷たく突き放されてから二週間が経った。あれ以来、ベルトルトはどこか魂が抜けた様子で、放課後はおろか、授業中までも常にぼんやりどこか遠くを眺めていた。誰かが名前を呼んでも一度では反応しないことがほとんどだ。
二週間もこんな様子が続いていれば、あのノエルも含めて誰もがベルト