昆虫を通して世界の多様性を知る〈世界の昆虫展〉〜観覧編〜
先週、2ヶ月前から楽しみにしていた〈世界の昆虫展〉に行ってきた。
私がいかにこの日を待ちわびていたか。
そう。夏休みを取得し、323回電話をかけ続けることでやっと予約できた、昆虫学者 丸山宗利先生の講演会が開催される大事な日だったのである。
講演会については、勇気を振り絞って我ながら頑張った、もう一つのエピソードがあるので、後日改めてここに書き残したいと思っている。
さて、会場の北海道博物館は、先月参加した自然観察ツアーでも訪れた、生き物好きにとってはパラダイスのような広大な野幌森林公園内の一角にある。
自宅から、地下鉄とバスを乗り継いで1時間と少々。
足を踏み入れると、夏休みを目前に控えた親子連れで混み合っていた。
チケットを購入し、すぐに中へ。
このあたり、子どもたちでちょっと混み合っていたので、ススス…と足早に中へと進む。
ここからは標本の世界が広がる。
正直に言って、これまで標本にはさほど興味がなかった。
やはり昆虫は生きているのがいい。
ケースに閉じ込められているものではなく、森に生きる昆虫たちを見るのが好きだ。
捕まえて標本にするよりも、その場で見て、触れて、森に溶け込む生き生きとした姿を写真に収める、それだけで満足だった。
しかし、今回これだけの数の昆虫標本、しかも日本では見られない海外の貴重なコレクションを目の当たりにして、お恥ずかしながら子どもたちに混じって、いや、むしろ子どもたちよりも興奮し、はしゃいでしまった。
さぁ、これが今春、私がキアゲハと見誤ったことを頑なに認めず、ウソを突き通そうと頑張った、ヒメギフチョウである。
キアゲハと比べると小型で、模様も全然違うことがわかる。
大きさを実際に確かめられるのは、標本のいいところ。
あっちに行って「キャーキャー!」
こっちに行って「コレー!コレ見たかったやつー!!」
齢40の女が、周りが全く目に入らぬほど目を輝かせて、会場の中を何度もグルグル駆け回った。
これだけのコレクションを、一度に見られる機会はこの先そうそうないかもしれない。
札幌近郊にお住まいの方、ぜひご観覧を。
今回ははしゃぎすぎてしまったので、会期中にもう一度行こうと思っている。
今度は周りの方にご迷惑をかけないように、ゆっくりと一つ一つの虫たちと語り合いたい。