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「いただきます」「おごちそうさま」はいつから始まったのか
釜石の図書館にはちょくちょくいく。
議会で質問するのに、資料としての書籍をざーっとをあたる。
先日、新刊のコーナーにいったら、目の端っこに
『教養としての和食』
という文字が飛び込んできて、
手にとってパラパラ眺めてみて、ちょっとおもしろそうなので借りてみた。
読んで途中でつまんなくなったら返せばいいや、
っていうのが図書館利用のいいところ。
山川出版社っていう教科書つくってる会社で、
いい感じのサブテキスト、資料集って本だった。
日本の食文化の歴史、食材や調味料の歴史、
全国各地、都道府県ごとの郷土料理、
季節の行事食、生まれてから老いるまで儀礼食についての章立て。
主食、菜(おかず)、汁といった和食の基本構成から、
しょうゆ、みそ、出汁という和食には欠かせない調味料は
いつから生活に根付いたのか、
どういうふうに料理に使われていたのか、とか。
「いただきます」「おごちそうさま」
はいつからお行儀として始まったのか。
鎌倉時代、曹洞宗の開祖道元は、
精進料理を確立すると同時に、
それまで雑役とされていた食事づくりを尊い行為にランクアップさせた。
食器の扱い方、どうやって食べるかというお作法もここから始まる。
懐石料理、と、会席料理、はどう違うか。
懐石料理は茶会のものてなし料理で、
最初に食事がでてくる、安土桃山時代からの和食。
会席料理は、江戸時代後期からで、
お酒をともなって次々とおかずがでてきて、
最後に食事でシメる宴会コース。
江戸時代の江戸では家以外で食事する「外食」が盛んだった。
なぜか。
参勤交代で単身赴任してきた武士、
商店の使用人、土木工事の出稼ぎ労働者、
とか単身男性が多くいたから。
などなど、「教養としての」なんだけど読みやすく、
ささーっと読めて、図書館から借りて3日後に返却した。
『教養としての和食』江原絢子監修 山川出版社 2024年