モチベーションはスキルではない。
よくモチベーションをスキル(能力)と捉えて、いかにしてそのスキルを高めるのかという趣旨の記事を目にします。しかし、モチベーションとはそもそもスキルなのでしょうか?そんな事を気楽に考えていきたいと思います。
そもそもモチベーションってなに?
モチベーションとは「動機付け」のことです。単純なところだと、「眠いから寝る」「お腹が空いたからご飯を食べる」など。少し複雑なところだと、「異性にモテたいからダイエットする」や「いい大学に行きたいから勉強する」などです。すべて動機があって選択して、行動するのです。
ではなぜ、ダイエットや勉強はなかなか続かないのでしょう?ご飯を食べたり寝るのと何が違うのでしょう?少し複雑と書いた理由がここにあります。
なぜ、ダイエットは続かない?
「モテたいからダイエット」と「眠たいから寝る」には、大きな2つの違いがあります。
①動機と行動が直接リンクしているか否か
②行動に労力を伴うか否か
①動機と行動が直接リンクしているか否か
「眠たい」と「寝る」は直接リンクしています。「寝る」と「眠たい」は解消されるからです。一方で、「モテたい」と「ダイエット」は直接リンクしていません。「ダイエット」しても「モテる」とは限らないからです。ただ間接的にはリンクしています。「ダイエット」と「痩せる」は直接リンクしていて、「やせ型」は「モテる」要素の一つであるからです。
なので、「モテたい」という動機は、ダイエットするには少し弱いのです。
②行動に労力を伴うか否か
眠るのは簡単ですが、ダイエットは労力が伴い大変です。人間は、単純簡単なことはすぐにできますが、複雑大変なことはなかなかやりたがりません。
以上2点から、ダイエットは続かないのです。
どうすれば、ダイエットは続く?
続かない理由を裏返せば、やるべきことが見えてきます。
①動機と行動を直接リンクさせる
②労力を伴う行動をするメリットを考える
①動機と行動を直接リンクさせる
「ダイエット」と「痩せる」は直接リンクしていてるので、「ダイエット」の動機は「モテる」ためでなく「痩せる」ためだと考えるようにします。次に「痩せる」動機は「モテる」ためだと考えます。ただ分解しているだけですが、これが非常に重要です。この行為は何のために行っているか考えたときにそれが直接的ではないと、行為が無駄に思えて強烈に熱が冷めるからです。
②労力を伴う行動をするメリットを考える
次に行動のメリットを考えます。「労力=デメリット」です。行動するためには、メリットとデメリットを天秤にかけて、メリットがデメリットを上回る必要があります。ですので、痩せればどのようにモテるのかというメリットをできるだけ具体的に要素を挙げてイメージします。痩せ型の人が実際にどのようにモテているのか、自分が痩せてた時どうだったか、痩せたらどのような姿になるのか…また、モテればどのような世界が広がっているのか。その結果、自分はどのような生活をしたいのか。
逆に行動しない事のデメリットを考えることも同義です。太っていることで何が不満なのか、周りの反応はどうか、太っている自分の事が好きか…モテてない今の生活はどうか、彼氏彼女がいない今の自分はどうか。
動機と行動を分解して直接リンクさせて、動機となる行動のメリットがデメリットを上回った時に、ダイエットは続きます。重要なのは、いかにメリットを具体的にして動機を腹落ちさせるかです。真に腹落ちしたときに起こる感情は「頑張ろう」ではなく、「あとはやるだけ」なはずです。
モチベーションはスキルなのか?
ここまで考えたことを整理して、改めて「モチベーション」について考えます。モチベーションとは「動機付け」です。そして、行動と動機が直接リンクしていて、行動するメリットがデメリットを上回れば(強い動機であれば)、誰であっても行動します。
それは、スキル(能力)でもなんでもありません。ただ、頭の中を整理した結果に過ぎないのです。ですので、なかなか勉強が続かない、ダイエットが続かないという方は、自分はモチベーションが低いんだと自分を責める前に、一度頭の中を整理してみてはいかがでしょうか。勉強する動機は何?いい大学に行く動機は何?ダイエットする動機は何?モテたい動機はなに?
頭の中が整理された時、動機が腹落ちした時、もう頑張る必要はありません。当たり前のように行動しているはずです。むしろ行動せずにはいられないはずです。
本日も気楽にいきましょう。
では、また。