#17 何の変哲もない日記

ここは吉祥寺のとある喫茶店。
私のお気に入りの場所だ。

地下に潜った所に広がる
洞窟のような不思議な空間。
草木も所々にあり、
ジブリ映画に出てきそうな場所だ。

この日は日曜日で雨。
店内は満席だった。

入店して椅子に座って順番を待ち、
思っていたよりも早く、5分ほどで案内していただいた。

案内されたのは4人がけの良席。
この席を1人で使わせていただく。

なんか申し訳無さを感じてしまう。。。

「新しいお客さんがバンバン入店してくる時間帯に、
　1人で使ってしまって良いのだろうか？」

「1名で使えるカウンター席が空いたので、
　そこに席を移そうか？」

「ただ、そう申し出ることで余計な気を店員さんに使わせてしまうかもしれない。」

「目の前の4名がけ席も女性が1名で使っているので、
　特に気を使う必要はないか。」

「私が1名席に移ります！ということで、
　その女性にも変な気を使わせてしまうかもしれない。」

・・・と、自分との会話をしていた。

気にしいなんだと思う。
よく聞く「繊細さん」の類でもあるのかもしれない。

15時、遅めのお昼でカレーセットを注文。

喫茶店のカレーライスって何でこんなにも美味しいのだろうか。

特にこの喫茶店のカレーはお気に入りなのだ。
辛さは選べないが、程よいスパイシーさがあり、
万人が美味しくいただけるお味。
牛肉もホロホロで、
付け合わせのサラダ・ピクルスも口直しに最適。
ライスに乗ったレーズンも良いアクセントになっている。

幸せだ。

さっきまで色々と気にしていたことも忘れるくらい
味に、食べることに集中していた。

食後、セットのホットコーヒーが出てきて
ホッと一息。

幸せだ。

小さな幸せをいただきに自分は来ているのだなと思った。

仕事とか、日常のあれこれや、将来の一抹の不安などで
パンパンになっている頭の中に少し余白を作ってくれる。

そんな空間・場所をいくつか作っておくことは重要だ。

頭の中のごちゃごちゃしたものを整理するのにも適している。

12月で30歳になるので、最近は20代を振り返ることもある。

今ひとつ20代フルスイングできなかったなあ、と思ってしまう。
「もっとやれたなあ」
「もっと楽しめたなあ」
なんて思う。

でも、
20代後半から前髪をあげていたようじゃ遅いんだよなあ。笑


29歳になってから、
フルスイングしている30代・40代も多いということに気づけた。
その人たちも、20代フルスイングできなかったという、
自分と同じ反省はあるらしい。

似たもの同士、生きているポイントで気になる点は一緒みたいだ。
立ち止まる点にも共感できる。

だから30歳になることは楽しみだし、
今から何をしようかワクワクできるようになった。

そんなことを考えながら、
30歳突入後にやりたいことリストを
コーヒーを美味しくいただきながら書いている。

ニヤニヤしながら。

この時だけは、マスクに感謝している。
マスクしていなければただただ怪しいので。

よし、良いリフレッシュと目標設定ができた。

そんな満足感に満ちながら、店をあとにした。

2021.10.06 nakadai

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