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2021年6月の記事一覧
2021/06/30 即興詩「わたしの境界線」
ついさっきまで
自分の中にいたのに
鼻水をかむと
急に汚いものに感じるのは
何故だろう
ついさっきまで
自分の中にいたのに
誰かに向けて
刺々しく
口から出てくることもある
身体の中から外に出たものは
果たして自分なのだろうか
はなくそや目くそも
自分なんだろうか
もし自分だったら
もっと大切にしても良さそう
もし自分じゃなかったら
その境界線はどこなんだろう
もしかして
自分と自分じゃない
2021/06/29 即興詩「月日、私の証 : 若しくは」
月日が経つことの幸せ
それは 誰しもが
いつでも 気づけるわけではない
歳を重ねることが
恐ろしくなればなるほど
その幸せは遠のいていく
生きた証を
誰もが欲している
私がこの世に生まれた証を
残したいと願う
しかしそれは 当たり前のようで
多くの場合
必要のないことだと気づいてからは
もう戻れないくらいの月日が経っている
月日の長さよりも
今この瞬間何を感じているか
そこに目を向けた時に
2021/06/28 即興詩「流れるということ」
与えた先の見返りを求めているうちは
おそらく何も返ってこない
与えることが目的のうちは
おそらく人は喜ばない
誰かに何かを与えて
返ってくることがあるとすれば
自然と与えたくなる
相手がそれを喜ぶと信じている
無理に思い込んだりせず
それはとても自然なこと
回すのではなく
すでに回っていることを知る
幸せの方法論はない
ただ 今幸せかどうか
自分は真に何を望むか
その道のりは 他の誰も知ること
2021/06/27 即興詩「箱を、買う」
形から入っても
中身が伴わないと
悲しくなって投げ出すことがある
どのような中身が
私に伴うのかは
実は 期待と実際が違うことがある
思い通りにいかないと
うまくいかないと感じるのは
何故だろうか
思い通りにいかないと
気持ちが下がるのは
何故だろうか
始めから決めてかかる
こうなるはずだ
こうに違いない
これらがあるから 楽しむ余裕がなくなる
結果を期待せず
頭を固くせず
結果を受け入れなが
2021/06/25 即興詩「進化の条件」
人は多分
特別なことをしなくとも
進化をしている
生きようとしさえすれば
環境に適応するために
進化をしている
次世代の子を見て
騒然とする
成長と進化は違う
必ず 時代にあった
子が生まれる
それは 親の願いであり
生まれてくる この願いでもある
時代の意思を
無視してはいけない
時代に争って
消耗する時代は終わった
人は多分
特別なことをしなくとも
進化をしている
素直でいようとさえすれ
2021/06/26 即興詩「僕の居場所」
もうあの場所に
僕の帰る場所はない
そう思えることはきっと
幸せなんだと思う
それを知ることで
僕はそれを手放すことができた
叶わない夢を追いかけるより
叶わない現実と知らずにのたうちまわる方が
何倍も
何倍も
苦しいのだ
人の居場所というものは
生態系とは関係なく
誰かと誰かとの関係性の中にしかない
みんな知っている
自分が誰と一緒にいたいかを
誰と一緒にいたくないかを
あなたと私は
相
2021/06/24 即興詩「風」
風はどこから
上から 下から
北から 南から
時には 私のすぐ隣から
生まれる場所に意味などない
生まれたことに意味がある
生まれるということは その瞬間
死に向かう
死ぬまでの過程
そこに価値がある
死んだ後に 客観的観測はない
生まれる前に 何の予測も立たない
誰にとって
私にとって
あなたにとって
for の先のことを考えていたら
価値など意味をなさない
生きていること
そのものが
2021/06/23 即興詩「川の向こう側」
明日がくれば
明後日が来れば
まるで時間が何かを連れてくれるものだと
いつからか思い込んでいた
悲しい気持ちがあるから
川を渡ろう
流れの中に生きることを
少し傍に置いて
今ここで
伝えることがあるとすれば
それは 少なくとも
今生きている ということ
あなたがいるから
私がいるということを
これから会う全ての人へ
これまで会った全ての人へ
伝えなきゃいけない
なんたって 僕は感謝しているよ
2021/06/22即興詩「便秘」
誰かにジェラシーを感じているうちは
健康的ではないと思う
諦めきれないもどかしさを
今もなお抱いている証拠
ざっくり言えば
「便秘」しているのだ
やり切ることが人生の目的だとするならば
そのように成し死にゆく人は
一体どのくらいいるだろうか
私など 少なくとも
今は死んでも死にきれない
かといって
やり切る生き方を毎秒できるかというと
そんな強迫観念に駆られて生きたくはない
窮屈もまた
健康で
2021/06/21 即興詩「trustable 」
形だけ見せる
中身は見せない
見せない理由を
彼が知っているとは限らない
どこを見ても
そんな風に見えるのに
実は違うなんてことは
この世の人の数だけある
信じた自分を褒めていい
裏切られた自分を憐れまなくていい
それで終わらせられるなら
次はもう始まっているのだから
それで終わらないのなら
ちゃんと中身を見て
それから
それから
形だけで通ることは
それでいいじゃないか
誰だって
本人だ
2021/06/20 即興詩「日常の在処」
合わせていくことはできるけど
合わせることは好きではない
曲げたくないものはあるけれど
曲げられないわけではない
柔軟に生きられているとしたら
きっと こんなに苦しまない
だからって意固地に生きるのは
どうも相手に失礼な気がする
自分のこだわりよりも
自分がいる場を大切にしたい
そうやって生きようと思うのに
身体が拒否して
弾かれて
苦しくなる
明日になれば また初めから
自分らしい自分を始
2021/06/19 即興詩「仲間」
仲間入りしたかった
ただそれだけの気持ちに
自分で
勝手に
いろんなものをくっつけた
どうして誰も認めてくれないの
どうせ私はだめだから
どうしたらみんなと仲良くできるの
たくさんの「どう」は
何の解決にも向かうことなく
私の中に蓄積し
長い年月を経て
無気力へと変わっていった
ただ仲間入りしたかった
みんなと楽しくしたかった
そのためには
そのためにも
そのためなら
私の喜びのためではなく
2021/06/18 即興詩「風邪」
何も信じられなくなる
誰も信じられなくなる
そんな 人によって程度の違う「風邪」は
季節の変わり目に もしくは
人生の変わり目にやってくる
信じることを
時に快く
時に恩着せがましく
裏切られてもいいと謳い
いざ裏切られて深く傷つき
もう信じないなどと
風邪を拗らせ
治った頃には
身体が弛み
元気になれば
また あなたを信じる
何を信じようとも
誰を信じようとも
この億千万の一つの星は
ごく自
2021/06/17 即興詩「あなたとわたしの境界」
見たいものを 見たいままに
それが 自由の源泉
あなたの世界が美しいのは
あなたが自由を知っているから
その自由を奪えば奪うほど
あなたの世界は 魅力を失う
指先に触れる全てを
壊してしまうとしたら
きっと僕は 一緒にいない方がいい
壊したいんじゃなくて
ただ 少しでも
認めてほしかった
認められたかった
したいことを したいように
それが 自由と世界の境界線
踏み出していいこと 悪いこ