出口の見えない夜、ループするイマジネーション。
絶望。幸せになれる気がしない未来。不満。溢れる夜。
闇夜に寝室を抜け出してキッチンに行き、包丁を胸に静かに突き刺す。絶対に実行できるはずのない自分の弱さを強く確信しながら、そんなイマジネーションを繰り返し繰り返し頭に浮かべてしまう。一晩に何度もループするそのイメージ。そんな夜は、自分は透明人間で、世界の誰からも見えていない、ちっぽけで、取るに足らない存在に思えてくる。いてもいなくても変わらないんじゃないかって。眠いのに眠れなくて、体力も精神力もすり減って、もっと苛立って、もっ