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「がんばりどき」の考え方


「未来の自分を応援する」

学年も忘れたし、どの先生が言ったのかも思い出せないけれど、小学生のころに先生が言ってたこと。

「今がんばる、努力する、それ何のため?未来の自分を応援するためだよ。」

なぜかその言葉が心に残っていて、今でも頑張れなさそうなときは、胸中で唱えている。

「未来の自分を応援する」

仕事行きたくないなーと思っても
「未来の自分を応援する」
来月の自分が、
来年の自分が、
少しでも余裕を持てるように。



私の職場では、繁忙期と閑散期の差が激しい。
繁忙期は残業を募られるけれど、閑散期には早上がりを募られる。これは時給で働くことの宿命。
もちろん、残業することも、早上がりすることも強制ではないけれど、みんながどんどん早上がりしていく中、今月これ以上削ったら来月きついなー。でも、みんなが帰っていく後ろ姿を見ると羨ましくなるし、心が揺らぐ。帰ろうかな、私も、って。

そんななか毎回毎回、早上がりを募られるたびに、大喜びで一目散に帰っていくHさん(50代男性)がいる。
派遣社員の方なのだが、こんなに毎回早上がりして、どうやって生計を立てているんだろうかと疑問に思って、先日ついに訊いてみた。

「そんなに早上がりして大丈夫なんですか?」
「俺はね、休める時に休んで、将来の自分に苦労して貰えばいいって思ってんだ。人それぞれだろうけどね、元々あんまりお金使う人間じゃないしな」

青天の霹靂。

私は常日頃、
今日これやっとけば明日ラクだから、と思って家事をする。
その翌日も、今これやっとけば安心だから、と思って何かする。

結果、
ラクするための先取りに追いかけ回されて、常に忙しいので全然ラクできてない。

Hさんは言う。
「俺は独り身だし、そんなにお金貯めたって彼岸に持って行けねえだろ?今日死んだらその金はどうなる?」

宵越しの金は持たねえって?Hさんは江戸っ子みたいなことを言う。

でも、、、確かに。

ずーっと忙しい思いをし続けている私に比べると、Hさんは今この瞬間を常に燃焼し続けているのだろう。

つい先日もHさんは、半日で仕事を切り上げ、釣りに行くと言って意気揚々と自転車に跨り去っていった。
次の日、昨日の釣りはどうでしたかー?
と聞くと、
昨日釣った魚でアクアパッツァ作ってみたんだよ!
と写真を見せてくれた。

なんだか、50過ぎのおじさんが眩しく見えた。

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