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【2024/12/30】ミュージアムグッズ愛好家の頭の中「今年買ってグッときた本5冊」

皆さんこんにちは、ミュージアムグッズ愛好家の大澤夏美です。

今回の記事では、今年読んで面白かった本を5冊紹介します!2024年に出版された本だけを集めることがルール。昨年の記事はこちら↓

本の紹介は全文無料で読めます!後半の、次の本の出版に向けての構想を綴った章は有料にしますね。記事は1本100円でも販売しますが、定期購読は月4本以上100円なので、定期購読の方がお得です。ぜひご検討ください!


1.論理的思考とは何か (岩波新書 新赤版 2036) /渡邉 雅子

「論理的」な思考には文化的な側面があり、国によって重視しているものが違うのではという切り口が新しい!アメリカ、フランス、イラン、日本の4つの文化背景から切り分けて分析した一冊です。

上記の手法もそうだけど、序章で理学、レトリック、科学、哲学の論理と思考法を整理してくれているのも普通に勉強になったな。

私はフィールドワーカーなこともあり帰納法に寄りがちなんだけど、そうじゃないやり方もちょっと試してみないとな…と思っていた矢先だったので!

2.正解のない雑談 言葉にできないモヤモヤとの付き合い方/大平一枝

「北欧、暮らしの道具店」での連載中から楽しみに読んでいました。

私自身、『ミュージアムと生きていく』という答えのない本を出した身なので、大平さんもこのような答えのない問いを本にしてくれたことが心から嬉しくて。勇気づけられましたね。

大平さんとゲストの方のインタビューの読み心地の良さが最高なんだ。ミュージアムを舞台に、私もこういう本が書きたい。

3.ひとりみんぱく/松岡宏大

松岡さんは『地球の歩き方 インド』、『持ち帰りたいインド』(誠文堂新光社)、『タラブックス――インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる』(玄光社)などを手がけました。

そんな松岡さんのお家に遊びに行きたくなる!世界各地を巡ってお宅に集まってきたコレクションをまとめた1冊。

『ひとりみんぱく』ってタイトルがいいよね。そして装丁がやけに美しいと思ったら、我らが国書刊行会から出た本ですもの…納得…!

4.辺境のラッパーたち: 立ち上がる「声の民族誌」/島村一平 (編)

なかなか手に入りにくい1冊になってますが、こちらも面白かったー!

黒人が差別に抗うことから生まれたラップミュージックは、世界のあらゆる辺境で逆境に抗う人たちの中で、どのように文化として受容されてきたのかをまとめた1冊。こちらもみんぱくの研究から生まれた本ですね。

この着眼点よ。問いがまず美しい。ミュージアムグッズをテーマに私もこういう本が作りたいなー!

5.恋愛しない私でも『源氏物語』は楽しめますか/西原志保

「源氏物語って、光源氏の恋の話なんでしょ?」と私も思ってたんですが、この本を読んで捉え方が変わりましたね。

「若菜」以降に登場する女三宮は、幼い子供っぽい性格と描かれていますが…それは恋愛に消極的だからというだけで、ちゃんと彼女の言葉を読み解けば違う側面が見えてくるよねと。
編集担当者の方のこの編集後記も面白いのでぜひ。

日本文学の観点から、恋愛に忌避的な女性の表象を研究されている著者の、この着眼点がやっぱりいいんだよな…。

次の本についても考えよう

というわけで、今年読んでおもろかった本を挙げてみました。

やはり私自身が今年『ミュージアムと生きていく』を出したこともあり、「次はこういう本を作ってみたい」「これは目の付け所がいいな!」と思った本を多くセレクトした結果になりました。

今年、言われて嬉しかった言葉の中にこのような一言がありまして↓

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