2021年5月の記事一覧
雑文 #253 雫がぽとり
雫がぽとり、ぽとりと落ちていく。 私は呆然とただそれを見ている。 それは何の感情も起こさない。 ただぽとり、ぽとりと大事な何かが漏れていく。鈍化している。 私は気づいたのだ。 私はもっと感情の起伏が激しかったはず。 今はただなんかイライラする。 ちょっと楽しいことがあっても、すごくうれしい気分にはなれない。 悲しいことがあってもそう。クールに呑み込んでしまう。 こういうのって、つ
もっとみる雑文 #252 渋谷にて
昨日は朝身軽な格好で(化粧も髪型も手抜き)会社に行ったら夜ライブがあることに気づいた。 終業してすぐに行っても間に合わないけど、3人のミュージシャンが出演するライブだから、何とかなるかも。お目当ての小山田壮平さんは観られるかも。 会社を出て自転車をキコキコ漕いで、一旦家に寄って邪魔な荷物を置き、ファミチキをはぐはぐしてまたチャリで駅へ向かう。 ゴーゴー渋谷。てか渋谷。いつぶりなんだ?けっこう
もっとみる雑文 #251 五月の雨の土曜日
毎日雨か、またはいかにも降りそうな曇り。昨日は風も強くて参った。空気が重くてじめじめする。 気づいたら紫陽花が咲いてた。咲きたての紫陽花はとてもかわいい。友達へのプレゼントを買いに街に出たら、土曜日だ、混んでいて、デート中のカップルがいっぱいいたなぁ。 ふたりの女友達へのプレゼントを選んで、しばらく買ってない自分への服(めっちゃ安いワンピース)を買って、速攻ターミナル駅を出る。 買い物は、こ
もっとみる雑文 #248 名前も忘れてしまったけれど
突然、大学のときクラスが一緒だったある女子のことを思い出した。 大学以来ずっと疎遠で、ほとんど思い出すこともなかったのに。何しろ名前も忘れているぐらいである。でもそういうことが時々ある。彼女はそこそこかわいかった。背は低く、ふわっとしていて、色白で、育ちの良い感じ。 彼女を意識したのは新歓コンパのときだった。たまたま隣の席にいて、乾杯の音頭のあと生ビールのグラスをぐいっと飲み、「あぁ〜美味しい
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