梟 『みみずくは黄昏に飛びたつ』で川上未映子が村上春樹に訊く
村上春樹を好きじゃなかったり
特にめっちゃたくさん読んだわけじゃなかったり、
でも村上春樹を好きという人に出会ったり身近な人が村上春樹を好きだと知ったときに、「あー……!」とか「ぽいー!」とか思ってしまうのはなんでやろう。
でもこれって「あるある」なのではないか。
うん、わたしたちは、「村上春樹的なもの」に縛られているような、
つまりは自らそうしているような気もする、つまり、すごい、すごいなあ、すごいよなあ。
個人的には好きでない。嫌いでもない。でも好きではない。
一言でいうと、「わけわからん」と「いけすかねぇー」だろうか。二言になった。
この「いけすかねぇー」は本人にだろうかその信者に? わからない。
たぶん、両方にかもしれない。つまり、だから、すごい、すごいなあ、すごいよなあ。
『ドライブ・マイ・カー』、おもしろかったよなー……。
いいとかわるいとか好きとか嫌いとかわかるとかわからんとか、
え、そこはそれはどうなんとかも含めてそれらも含めて。
すぐに「よかった」とか「おもしろかった」と言えるとかじゃなかった。
じわじわ、だんだん、ひたひたと「ぅおー」「うぉー」みたいな。
『木野』、おもしろかったよなー……。
訳がわからないような、わかるようなわからないような、わからないわかりきらない、
けれど、わかるなあ、けど、ああ、なんか、いけすかねぇ、
なのに、(だから)ハッとさせられたり、うーんすげぇと唸ったり、考えさせられたり。
その気持ちや気付きを、言語化したい、したくない、しきりたくない、ような、わたしにとって、ハルキは、そのような感じで、
そんなハルキの頭の中を、ミエコが訊く、対話する、それらが言語化される……! という1冊を読み終えた。
おもしろかったのです。すげぇおもしろかったのです。
頭の中の「言語化」とは、対話とは、わかるとはわからないとは理解の理と解とは。
それらはこの対話を読むことで「あ」となる・なれるかもしれない。
そしてカキフライが食べたくなる。
「一緒に井戸に入って下さいまし」
『みみずくは黄昏に飛びたつ』という1冊です。
*
ドライブマイカーとかその原作とかにふれたときに、
書きたいような書きたくないようなそんなんで放って放ったままにしていたものがあって、
それが ↓ みたいなやつでした。
ついでに置いておく、かな、かなあ。わはは(笑)
他者と私、私と他者。
他人を知りたいなら自分自身を深くまっすぐ見つめることから?
他人の心をそっくり覗き込むのは無理だけれど、
自分自身の心なら努力次第でしっかり覗き込める?
〇〇的な主観を〇〇的な文脈で。
それを「私たちの言葉」に置き換えることはなかなかに難しいことだけれど、
現実を生き抜くための物語りをしていかなくてはならない。
演技と本当、わかることとわかろうとすること、
自分で自分を演じること、自分をコントロールすること。
そして、ちゃんと傷つくこと。
本当をやりすごすことなく、みてみぬふりをせずに、自分自身に耳を傾けること、
そうして、共に生きていくということ、自分を取り戻しながら。
◆◆
【略歴や自己紹介など】
構成作家/ライター/エッセイスト、
Momoこと中村桃子(桃花舞台)と申します。
旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。
普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。
劇場が好き。人間に興味が尽きません。
舞台鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)と、
学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)、
本を読むことと書くことで生きてきました。
某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。
lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。
その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note「桃花舞台」を更新中。
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