その答え 『恋じゃねえから』
いつからかはっきりとした言い方を避けるようになった。
答えや正解をそのままストレートに
相手に伝えても伝わらないどころか聞かれなかったり、
それどころか、
反発や、
敢えて違うことをされたりすることも少なくないことが多いと知ってかもしれない。
でもはっきり言わないと伝わらない。ことは、ある、多い。
なぜなら答えや正解は、「ある」、からだ。
でも、その答えや正解が、全ての人に共有されることはたいへんにむずかしい。
共有されるべきであろうものが、なのに、そうなることは、
なぜ、どうして、厄介なことにたいへんむずかしいし、
永遠に無理なことも、あってはならないのに、ある。
そこには個人の「自由」、身体、心の自由というものが絡んでくるから。
自由という言葉はふさわしくない。
はき違えた自由というものも多い。
各人の考え方にそれぞれの「これまで」が絡んでくる、
この言い方がまだすこしはしっくり来るか。
「これまで」とはつまり生きてきた道や生きてき方のこと。
個々や各自にはそこに至るまでの過程や理由が、
例えばいいもの許されるものではなかったとしても、ある。
自分自身が今の自分に至るまでの歩みや痛みや出会いや経験、
それらで今の自分自身が出来ているからこその想いや考え方が、ある。
そう、には理由があって、そうなったそう生きてきた生きているには理由がある。
だから、ここでそこでそこここで〝衝突〟や〝相容れないこと〟が起こる。
それぞれにとっての自由や正義(と思うもの)や考え方があるからこそ。
正しいことだけが正しくはないよ。
自分の思い込みや決めつけた正しさに酔ってるんじゃねえよそれに酔って押し付けるなよ。
皆それぞれその時その時必死だし間違いもするしてしまう。
でも駄目なことは駄目なんだ、絶対に。
駄目なこと。
少なくとも、
わたしが思うそれは、
人と人が共に生きていく上で、
誰かの気持ちやからだを傷つけてはいけないということ、
欲や悪、個々にも集団にも誰もの中にあるそれらがはびこることや中で、
それでも、人と人、人と人とが、居る中で、
他者の尊厳をおかしてはいけないということ。
それだけじゃない。
自分自身でも自分と自分の尊厳を傷つけたりおかしてはいけないということ。
なのに、人間というものは勝手かつ矛盾に満ち溢れたもので。
それは、「生きてき方」にもよるもので。
でも、でもそれでも、むずかしいけれども「絶対に」駄目なものやこととは駄目で。
渡辺ペコさんの話題作『恋じゃねえから』は、
逃げることなく、そらすことなく、ひねったり飾りをつけたりでもなく、
わたしたちに真正面からそのようなことを突き付けてくる。
次の5巻で完結(来冬発売)。
答えや正解というものが「ある」けれどむずかしいと言いたくないのにむずかしい中、一体どう「完結」をするのか、想像もつかなくて、でも、見届けたい。
*
先日もつぶやいた作品ですが、まとまらぬまま、改めて。
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こういったことも劇場や芝居小屋で考えさせられたりしてきたこと
*
本当にとても「真正面から」の覚悟と力の作品、
直接的なシーンという意味ではないしそういうことではないですが、
主題となっているテーマのひとつである性被害などに直接的に思うところがある方は、
手にとられる際、気持ちの整理というか気を付けて、とも付け加えておきますね。
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【略歴や自己紹介など】
構成作家/ライター/エッセイスト、
Momoこと中村桃子(桃花舞台)と申します。
旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。
普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。
劇場が好き。人間に興味が尽きません。
舞台鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)と、
学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)、
本を読むことと書くことで生きてきました。
某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。
lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。
その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note「桃花舞台」を更新中。
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