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イスラームの論理と倫理(中田ハサン孝VS飯山陽)【読書紹介の心理を一般人に理解してもらうことは難しい。実際、矛盾したことを平然と書く】

イスラーム法学者として、イスラム風の名前すら持つ中田ハサン先生と、

女性にしてイスラム思想研究者の飯山陽さんの、

言論バトルをそのまんま書籍にしたものです。
手紙による対談形式を取っています。

一点だけ、断っておかないといけないことがあって、
中田ハサン先生は、ISIS(いわゆるイスラム国)のようなイスラム過激主義を好意的に評価してしまった人なので、
現代日本では過激思想の持ち主と知られ、評価が低いです。

逆に女性として、民主主義の視点から論ずる飯山さんは評価が高く、好まれやすい傾向があります。

しかし本書の価値は、
そんな風に絶対に分かり合えない者同士が、
議論をして、やはり話が合わなかったという点にあります。
ご本人たちはいざ知らず、
第3者にとってはこの方が、よほど生産性が高いです。

たとえ歪められていたとしても、まったく知識がないよりは、プロパガンダであっても、あった方がマシです。
そういうことを宣伝あるいは主張したいんだな。
ということは分かりますし。
そもそもイスラム世界自体が日本ではようとして知られていません。
さっぱりわからないといっても過言ではない。

ロシアとかアメリカは、戦ったことがあるだけに、いくらか皮層感覚的に知っているのですが、イスラムさっぱりわからんあるよ。

そういう人にとっては、
イスラム過激派というのが、いわゆる欧米式民主主義とどれくらい距離があるのか?
というのが、一発でわかるので、為になります。

結局、議論はかみ合わなくなるのですが、
いわゆるイスラームは元来民主的だというのも、それほどでもなく、やはりイスラーム以外を排除する思想という部分はぬぐえないし、

まあ民主主義にすらそういう要素はゼロではないので、人類の社会としてはプラグマティズム的にこれくらいが限界なんじゃないか?と思います。

いずれにせよ暴力で秩序を守らせるというのは、
人類が作る社会構造体として絶対に消せない要素ですよね。
やり方の規範こそあれ。

両論併記の体で載せましたが、もちろん未読です。

追記:
この記事はイスラエルとハマスの戦争が始まる前に書いた記事です。
飯山先生は今回のハマスについてもボコボコに批判しておられます。
イスラム教徒の人でもハマスを批判する人はおられるようです。

いずれにせよ分かり合えないとしても、
相手を知ることはできると思うのです。
知らないと戦争もできません。
アメリカ軍も「菊と刀」とか読んでましたし。
それでは。今日は短いですが明日はもっと短くなるかも。

*:タイトル写真は代々木の東京ジャーミイです。

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