自分の「心の質量保存の法則」と闘おう!
質量保存の法則はご存知でしょうか。
文系の方でも一度は聞いたことがあると思います。
「化学反応の前と後で物質の総質量は変化しない」とする化学法則のことですね。
僕は理系の知識が無いので間違っていたらすみません。
今回は「心の質量保存の法則」と題して話していきますが、
あくまで比喩として読んでくれればと思います。
さて、その「心の質量保存の法則」とは何ぞや、
ということですが、
簡単に言い換えると
「人は結局現状が1番心地良い」
ということです。
具体的なエピソードを使って説明していきましょう。
生きる目的や考え方の軸、具体的な目標などが定まらず、
何となく就職活動を始め、
受かった会社で勤めることになったAさん。
なんとなく、社会の流れ的にも、生涯同じ会社で働くつもりもなく、
かといって転職してその後どうしたい、どうなりたいというビジョンもなく、
なんとなく
「独立して起業できればなあ」
とは思っていたが、
具体的な方法もわからず、
目の前の業務に慣れて、こなしていくことに必死で、
一歩踏み出すことはできず、
そのまま働き続け、気づけば一定の位置まで昇進し、給料も平均よりは少し上。
暮らしもまずまずで、結婚し、家庭も持った。
しかし、何故か張り合いの無い毎日。
そして40代、50代と時は過ぎ、またもや気づけば定年。
折り返し地点を過ぎ、自分の人生を振り返ったとき、
「自分の人生とは何だったんだろうか?」
と虚しさが残る。
誰をイメージして考えたわけでもありませんが、
ありそうな話では無いでしょうか。
僕は別にこのような生き方を否定してるわけではありません。
「一定の給料が貰えて、生活に困らなければそれでいい」
という人もいるでしょう。
僕は嫌ですけどね。
「お金さえあれば」他は特に気にしない。
それ自体が生きる目的であるのならば、何ら問題は無いでしょう。
しかし、そうではない人も多いのではないでしょうか。
「いつか転職して自分の好きなことを」
「いつか独立して自分の事業を」
なんてぼんやりと考えてはいるが日々の波に流されてなかなか行動に移せないまま時が過ぎていってしまう、
そんな人もいるのではないでしょうか。
そのような人は、何故そこに甘んじてしまうのでしょうか。
その僕なりの答えが、
「心の質量保存の法則」です。
人は一度その環境になれてしまうと、
何らかのきっかけになり得る転機の種であるイベントを経た後でも、
また元の状態に戻ってしまう。
なぜならそこが1番慣れていて心地良いから。
この効果が働いているのではないでしょうか。
転職してこの業界に行きたかったけど、タイミングを逃したまま給料だけ一定の水準まで上がってしまった。
今転職したら給料は下がる。
今までの暮らしは維持できない。
新しい環境に行ってそれが上手くいくとも限らない。
「じゃあ、今のままでいいや」
これが心の質量保存の法則です。
いつでも何らかのきっかけや新たなステージ、チャレンジへの種は転がっているはずです。
そのような人との出会いや言葉、イベントは要所で訪れるでしょう。
それによって幾らかの化学反応は起こり、
心は揺さぶられるものの、
「やっぱ今のままでいいや」となる。
僕たちは常に、この「心の質量保存の法則」と闘っているとも言えるでしょう。
では、どうすればこの絶対真理にも思える法則を打ち破ることができるのか。
その鍵は「いつ気づくか」だと思います。
どっぷり浸かってしまってからでは遅いのです。
上司になり部下ができ、課長、管理職、部長と肩書きが付き、その階級と会社の名前に優越感を感じるようになってしまっては、
もう遅いかもしれません。
気づくポイントとしては、
「あ〜、この会社居心地良いなあ」
「この仕事自分に合ってるなあ」
「自分のキャリア、軌道に乗ってきたなあ」
これらのタイミングではないでしょうか。
一見キャリアの絶頂に見えるこれらのタイミングですが、
何かを達成したその瞬間から衰退は始まっているとはよく使う言い回しではないでしょうか。
これらのタイミングで動き出せなければ、
「給料がいい」
「福利厚生が充実している」
「昇進した」
「家族ができた」
「家を買った」
「転職できる年齢を過ぎてしまった」
などと様々な理由が生まれ、
身動きが取れなくなってしまいます。
ですので、
自分のキャリアの中で「調子が良い」
と思えるときこそが、
質量保存の法則の罠であり、
変革の大チャンスでもあるのです。
チャンスは往々にしてその存在を自覚したときにはもう過ぎ去ってしまっている。
格言っぽく言いましたが誰の言葉でもありません。
ですが本当にそうではないかと思うのです。
僕だってそうです。
「このままでいいんじゃね?」
と思うときが無いわけではありません。
僕みたいなフリーターがそれだと流石にやばいのでほとんどありませんけどねw
みんなで闘いましょう。
つい現状に甘んじてしまいそうになる、
「心の質量保存の法則」と。
小野トロ
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