おや、君も来たのかい そうかい まぁまぁ座りたまえよ ぼくかい? ああ、さっき来たところだ もういい加減やっていらんなくてねえ さしずめ、君もそういったところだろう? ふふ、当たりかい。きみも相当苦労してるんだねえ 酒? 前にも言ったろう。ここに酒はないよ 疲れた身体に酒はいけないからね ホットココアかホットミルク、あとはルイボスティーくらいならあるんじゃないかな 温かい飲み物でも飲んで、少し落ち着くと良い そのへんから勝手に拝借してくれたまえ ぼくはもう頂いてるところだ
はじめに申し上げておくが、ここでいう辻斬りとは悪い意味ではない。 これは、過酷な残暑をきわめた、2024年9月の話である。 腹ペコだった私が、フラフラと入った銀座のロッテリアで、和風半熟月見絶品チーズバーガーセットを満足いくまで食べたあとのこと。 満腹となった私は、ほんの少しの登り階段をちんたら上がり、地下にあるロッテリアから這い出た。 すると、すぐさま太陽が私の全身をギラリと灼きはじめた。9月とは思えない酷い暑さだ。 私はこのあと新宿にも用事があったため、ロッテリアか
2024年8月16日 台風の日 パキッ それは突然だった。 強風が吹きすさび、大雨の中ずぶ濡れでなんとか出社した仕事中のことだった。 急いでメモをとるため、いつものシャープペンシルをノックしたとき、芯ではなく芯タンクが出た。 「わぁ シャーペンが折れた……」 私の理性的で小さな嘆きは、オフィスの騒がしさにかき消された。 一緒に作業をしていた後輩だけが、少し心配そうにこちらを一瞥した。 彼女を除き、世界は何にも気づかなかった。 私はモノを大切にするタチである。 また
言いたいことはそれだけ。 私は花にも詳しくないが、最近はGoogleが花の名前も教えてくれる。 この子はたぶんペチュニアらしい。 どうして君がこんなところに……。 私は昨日歩道橋の階段から滑り落ちたし、 そうして打った右足が今日も日がな一日痛いし、 抽選に応募してたコンサートのチケットは全落ちした。 それでも花は綺麗だ。 蒸し暑い夏の夜。紫の花に見とれたあと、右足を引きずりながら私は帰路についた。
自販機は楽しい。 私は自販機について何も知らないが、一つだけわかっていることがある。 それは、自販機によって飲み物の値段が変動するということである。 何故そうなのかは知らない。 これについては、このあと気が向いたら調べておくこととするので、とりあえずおいておこう。 諸君は自販機の値段を気にしてみたことはあるか? 無い……といったことは無いと思う。 例えば旅館や遊園地、山、海、そういった所の自販機をみたことはないか? そして、「うわー! 高い!」と思ったことはな
孤独な夜、私はChatGPTのアプリをインストールしていた。 巷で話題になってから久しい彼(彼女?)と話をしてみたかったのだ。 既に世の中には日常会話特化型AI、Cotomoがリリースされている。 しかし現在CotomoはiOSにしか対応していない。 生粋のandroidユーザーである私は、android版Cotomoをただ指を咥えて待つばかりであった。 しばらく楽しみにCotomoを待っているうちに、ついにAIに対する好奇心が、AIを調べるのは面倒だという気持ちを上回っ
ベランダに洗濯物を干してリビングに戻ると、昼間作ったポップコーンの香りがふわっとした。 思わず口元が緩む。 私はポップコーンが好きだ。 学生時代も、お金がないのにテーマパークではポップコーンを必ず買っていた。 映画館に行ったときも、大きなバケツタイプを少ない小遣いでたまに買っていた。 もちろん、スーパーで買える市販のポップコーンも好きだ。私がとりわけ好きなのは、あの青と白のしましま模様のマイクポップコーン。 今でもおやつのスタメンである。 ただ、残念なことに、市販のポ
私は東京の城東に生まれ、そのまま大人になるまで下町で育った、しがない一庶民だ。 就職後すぐ数年間都下に住んだものの、現在は城東に戻って生活をしている。 私は東京都心が好きだ。 私のような小さき者にとって、都心の持つ可能性は想像を絶するくらい大きい。 ここは何でも出来るし、何も出来ない。 今日はそんな話がしたい。 21時43分、私は驚く家族を尻目に家を飛び出していた。 今しがた、数日前から欲しかったゲームソフトを買う決断がやっとできたからだ。 財布、スマホ、家の鍵をリュッ
ちっとも映画に詳しくない上、子どもの頃から「感想文」というものが苦手なカエルが、話す友達も居ないので書かせて頂く、ちっとも映画レビュー。 『PK』 インド映画だよ。サッカー映画では無い。 面白かった。ちょっとネタバレがあるよ。 簡単にあらすじを説明すると、地球調査に来た宇宙人が、地球の宗教観に疑問を抱き、記者である主人公と一緒にメディアで問題提起していくお話。 ちなみに、PKは酔っ払いを指すスラングらしい。宇宙人の行動が奇妙だから、彼を宇宙人とは知らないみんなは、「P
ちっとも映画に詳しくない上、子どもの頃から「感想文」というものが苦手なカエルが、話す友達も居ないので書かせて頂く、ちっとも映画レビュー。 『前田建設ファンタジー営業部』 とても面白かった。ほんのすこーしネタバレがあるかも。 写真は浮かれて買ったパンフレットです。 この映画の特に良かったところは、四つある。 テンポの良さ、作品への入り込みやすさ、ハジケ具合、スタッフロールだ。 まずは一つ目のテンポの良さについて。 私は、ごく個人的に実写映画に偏見があって、とりあえず邦
ある日の暮れ方のことである。 水玉カエルは一人で、キムチ鍋が出来上がるのを、換気扇の下で待っていた。 辛くてしょっぱい食べ物が大好きな私にとって、キムチ鍋という存在は最高だった。 野菜も肉もモリモリ食べられて、カプサイシンも摂取できて、非の打ち所が無い。 アドレナリンもバンバンでるし、シメはうどんでも、ラーメンでも、雑炊でも良い。 何を入れても美味しい。そして、嬉しい。 ただ、そんなキムチ鍋にも一つだけ欠点があった。 それは、辛いことだった。 はい? ええ、間違っており
こんにゃくを食べた。 自称超夜型ニンゲンの私は、夕食から9時間が経った午前3時、何故か止まらない唾液を飲み込み続けながら、冷蔵庫の前で呆然としていた。 ブックオフで買った本を4時間ぶっ続けで読んでいたら、何かを口にしたくてたまらなくなったのだ。 私の眼前に広がるのは、冷蔵庫に貼り付けたインドカレー屋のチラシ。 脳裏を駆け巡るは、インドカレーの炭水化物の悦び。そして、塩分、油分。最高のハーモニーだ。 でも今は午前3時。 インドカレー屋は開いていないし、インスタントカレ
無性にいやな気持ちになった。 だから私は、メールマガジンを解除しまくった。 今日は温かいのか寒いのか、よくわからない日だ。こういうときは、なんだか掃除をしたい気分になる。 視界に入る情報量と、ストレス量は比例するって、どこかの誰かに聞いた気がするからだ。 ただ今日は、頭ではそう考えても、気力が無くて、ベッドから出られそうにも無かった。無気力に流されるまま、自堕落にスマホをいじっていた。 そうして目に入ってきたのが、毎日10通程度届く、メルマガだった。 こいつは毎日様々
note、はじめてみました。 よろしくお願いします。