ユリすぎて百合になったわね⚜(短編小説)
それは造花の百合なのかもしれない。
「菖蒲《あやめ》乃花《のはな》さん、ワタクシはアナタとホンモノのユリになれる……そう思います。ですので、ワタクシ……フルール・ド・アイリスは菖蒲乃花さんとユリの関係になることを望みますわ」
「…………え?」
ちょっと、意味がわからない。よくある高校の屋上で……フランスからの留学生、フルール・ド・アイリスは、あたし、菖蒲乃花に百合宣言した。
「ユリって……『百合』のことですか? あの、女同士で、えっちなことをする、あの百合……です