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臨機応変に動きなさい

お子さんの相談に来られた親御さんから
お子さんとは別の、例えば職場の方について
質問を受けることがある。

いろいろなケースがあるのだが、意外と多いのが
「臨機応変に動けって言っているのに動かない」
「自分の仕事が終わったら、帰ろうとするなんて」
というお話である。

そこで私は簡単に、こんなお話をする。

「"臨機応変"ってよく言われるけれど、
 "臨機応変とはどのように動くことか"って、
 誰も教えてくれないんですよね。」

「臨機応変に動けと言われて、
 何をすればいいですか?と質問すると、
 自分で考えろ!って言われたりなんかして。」

すると親御さんはたいていの場合
「あぁ~、確かに言ってない!」
「"何か手伝うことないですか?って聞いて"って言えばいいのか!」というような反応をされる。

そう、"臨機応変"が分からないから
臨機応変に動けていない人に向かって
「臨機応変に!」「臨機応変に!」
といくら繰り返したところで
臨機応変には動けないのだ。

それならば、"臨機応変"を
もっと細かく分解する必要がある。

自分の仕事が終わったら、
〇〇さんに何か手伝うことないか聞く。とか、

まず△△を見て、物があれば運ぶ。とか、

そういったことを具体的に示していく必要がある


これらはなにも、"職場の困った人"に限らない。

整理整頓の苦手な子どもに
「片付けなさい」と言ったり
悪気なく途中で投げっ放しにしてしまう子どもに「最後までやりなさい」と言ったり
してはいないだろうか。

「片付ける」とは「最後まで」とは
何を、どのような手順で、
どのように行うことを指すのか、
示しているだろうか。


それが苦手だから、上手くいっていないのだ。
わざとではない。やり方が分からないのだ。

ならば、1つずつ教えていくだけである。

タスクを細かく分解して、
取り組みやすい順番に並べて、
1つずつ指示を出していく。

そして、何度も繰り返す。


私たちだって皆、
最初はそうして覚えてきたはずだ。



子どもと保護者と教員のパーソナルコーチ⁡⁡&スクールカウンセラー⁡⁡
松本亜衣⁡⁡
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