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”年収1000万と年収400万の差“ 昇進昇格アセスメントの結果から

私たちの昇進昇格アセスメントを継続してご活用いただいている企業さんでのお話になります。

その企業さんでは、年度に1回、ある階層をターゲットとした昇進昇格アセスメントを実施しています。この場合、毎年度の受講者の方のコンピテンシーの合計点を比較することが可能となります。

昇進昇格アセスメントの終了後、結果分析として以下のような…。

✅昨年度と比較して全体的に平均点が低下しました

✅『考える力』の中では『理解する力』が0.1ポイント上がってます

✅一昨年度と比較して『考える力』の点数は上昇していますが、『仲間と働く力』の点数は低下しています

このように、その年度の受講者の方の考える力や仲間と働く力のレベルを把握されるとともに、過年度を含め、その階層の方々を中心に自社の社員の方の特徴や傾向、育成上の課題を把握し、人材育成制度の見直しや育成に向けた施策立案の参考にされています。

このような、一連の取組みのベースとなる、昇進昇格アセスメントの結果分析ですが、経営層の方や人材育成部門の方が特に注目される項目として「他社と比較してどうなのか?」があります。

「他社さんの若手社員層と比較してどうですか?」

「同じ業界の企業の社員さんと比べて弊社の社員はどうですか?」

自社の社員さん個別の特徴や傾向にも関心は向かう一方、同じレベルで横との比較にも関心を向けられます。

「平均点は全体的に高いです。特に仲間と働く力が高いですね」
「残念ながら平均点は少し低いですね。考える力が今後の課題です」

多くの企業さんの反応として「嬉しさや悔しさを素直に表す」「嬉しい結果も悔しい結果も押し殺す」、目分量と肌感覚ですが前者が20%、後者が80%といったところが過去からの積み上げです。

素直に表すことも押し殺すことも想定内の反応なので特筆すべきものはありませんが、ある企業さんのトップが悔しさ紛れに放った(?)一言が、今回の題名になっている「年収1000万と年収400万の差 昇進昇格アセスメントの結果から」を分析するきっかけになりました。

私   「残念ですが、平均点、少し低いですね」
トップ 「こんなもんでしょう。当たり前の結果です」
私   「あ・た・り・ま・え ですか??」

「そうだよ。だって今回対象の社員の給料からしたら、こんなもんでしょう?」「おーい部長、この社員たちの給料の額を先生に教えてあげて」

後日、その額をご連絡いただき、あらためて高いのか低いのかを検証しようと目論見ましたが、比較対象とするデータは当然、世間には存在しません。

あらためて昇進昇格アセスメントの蓄積データと一般的に公開されているデータを睨み、時間をかけて自分なりの算式を導いてみました。

「あら、意外だな、この企業さん」

「えっ? こんなに!!」

「ま、こんなものかな…」

入社難易度が高いと世間で一般的に言われる企業さん、知る人ぞ知るといった優良企業さん、中身はいろいろありました。ハイ。

その一年後、その企業さんの昇進昇格アセスメントを実施しました。

「社長、昨年の分析結果、シンプル過ぎました。申し訳ございません。社員さんの給料の額からすると御社の平均点は高くなってました」

「あ、そうなんだ。ということは、弊社はそれなりにできる社員を、それ以下の給料で…ということか」

このお考え、短期的にメリットもあれば中長期的にデメリットもあるといったところでしょうか。

昇進昇格アセスメントは対象社員さんの評価が目的であり、育成や能力開発に直接的にリンクしないが私たちの原理原則です。ただし、実験的に昇進昇格アセスメントを実施することによって、御社の人事育成上の課題が明確になったり、人事評価制度の建付け見直しに機能したりも可能になっています。

以上で今回の記事を終わります。長い記事に最後までお付き合いいただきありがとうございました。また、上記の私たちのサイトでも、情報発信を進めております。合わせてこちらもよろしくお願い申し上げます。

https://minnanoassessment.com/


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