夢で見た 秋の神社 怖いこと 夢を覚めても 怖さが襲う
「あれ、なんでここにいるんだ」うっそうとした森の中にいる。森は紅葉で赤く染まっているが周りには誰もいない、開けたところに行くと右手に建物があり、左手に鳥居が見える。「あ、そうか神社に来ているのか」
そう言いながら神社の拝殿のほうに向かうと、「例えばさ」と後ろの鳥居側から声が聞こえた。「だ、誰?」思わず振り返って話しかけたが反応がない。「ねえ、話を聞いている」暫くしてもう一度話が聞こえた。やはり鳥居のほうだ。
「だれ、誰だ!」怖くなり大声を出すと、鳥居の横にある狛犬の後ろから人影が見える。同じ年くらいの男性のようだが、薄暗くて顔が見えない。「例えばさ」もう一度最初の声が聞こえると、男は鳥居の下に指をさしている。
鳥居の下を見ると急な石の階段が下に向かっていた。落ちたらひとたまりもない。「例えばさ、自殺ほう助って、多分親切な暗殺だと思わない」「な、な、なに?」途端に怖くなった。見知らぬ男がいきなり暗殺や自殺などとオドオドしいことを言う。
「や、やめろ!」これは殺されるかと思って慌てて鳥居から離れると「違う、逆、僕を突き落として、そうしたら親切な暗殺者になれるよ」と言い出す。もう振り向かずに逃げる。その時急に首が重くなったかと思うと、頭に何かに激突した。「え、こ、殺ろさ」と思ったが、気が付いたら明るい会議室にいる。今日は地元の公民館に来ていて地元神社のセミナーに来ていたのだが、いつの間にか眠っていた。
「では、今から実際に神社に行って確認しましょう」とは講師の声。「ああ、夢か」と我に返り全身から力が抜けるように電気が走った。そのままみんなとついていったが、車道から上がって行き鳥居の前に来たとき、思わずトラウマが襲ってくる。その場所は夢で見た時と同じ光景だからだ。狛犬を見ながらあれが夢だったとはいえ急に鳥肌が立つ。それを払しょくしようと別のことを考え出す。そしたら短歌が浮かんだ。
夢で見た 秋の鳥居と 狛犬に 目覚めたあとも 怖さが襲う
(ゆめでみた あきのとりいと こまいぬに めざめたあとも こわさがおそう)
今回は趣向を変えて、毎週ショートショートnoteの企画に参加して短編小説を書きました。(お題:親切な暗殺)
今日はこちらの記事「公民館のセミナーで加賀田神社に行ってきた」をモチーフにしています。
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