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舞うイチゴ 皐月休みの 思い出に 線路を眺め 次を待ちわび
舞うイチゴ...… 彼女はそうつぶやきながら考えるそぶりをしていた。
すると「舞うイチゴ 皐月休みの 思い出に 線路を眺め 次を待ちわび」と短歌を口に出して詠む。
「次をって!さっき行ってきたばかりなのに気が早いな」僕はそう言ってほほ笑む。今日の昼間、大阪の富田林市にある農業公園でいちご狩りを楽しんできた。確かに舞っているかのように多くの赤い実をつけたイチゴを見ながら摘んでいき、腹いっぱいのイチゴを食べたばかりだというのに本当に彼女は気が早い。
「つぎは、夏のぶどう狩りになるかな」彼女はもう次の予定を決めている。
「今日ももう少し余韻を楽しもうか」いちご狩りを楽しんだ後、僕は彼女が住んでいる寺池台に送る途中、少し手前で車を止めた。そこには南海電車を見下ろせる場所があるのだ。
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「やっぱりここ好きね」彼女にそういわれると、僕は照れながら頷く。それは事実だ。子供の時場所は違うが、よく下に電車が通り過ぎる陸橋を見ながら、「休みのたびにどこか出かけたい」といつも思っていた。
彼女は近くにあるのに、それまでは何の興味もないところらしいが、僕と付き合いだしてからはこの場所に一緒に来るの楽しんでくれていた。
「あ、電車が!」ちょう陸橋を渡ろうとすると、大阪・難波方面に向かう電車が通り過ぎて行った。
「あ、今日はこっちか」同じような陸橋が近くにふたつあるスポット。そのときによってどちらかの陸橋の前に行く。
「うん、あっちのほうがいいか?」僕が念のために質問すると彼女は首を何度も横に振り「ううん、こっちでいいよ」と言って笑った。
すると今度はさっきとは逆方向、和歌山・橋本方面に向かう電車が走り抜いていった。
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今日は先週に続き、こちら小牧幸助さんのシロクマ文芸部という企画に参加しました。
こちらの本日の記事をモチーフに創作しています。
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