参拝を 済ませ見上げる 冬のそら 疑問胸にし 果樹園見て
果樹園畑が広がる集落の中にある小さな神社に参拝に来たのは、今月からこの地に来た若者だった。果樹園農家をしている親戚の家に引っ越している。両親も離れたところで果樹園畑をしているが、「学びながら外の空気を吸ってこい」と親に言われた。そこで農業の学校に通いながら、その近くにあった親戚の家に住み込み、果樹園現場を学びながら手伝いをしている。
引っ越しして間のない時に見つけたのは、果樹園畑の中にある集落内の赤い鳥居の小さな神社だ。神社の名前も聞いたことがない小さなもの。特に気になったのは、「正一位」と書いてあったが、理由がよくわからなかった。今日は時間があったので、何かヒントがないかと思い参拝に来たのだ。
「狐がいたな。稲荷なのかなあ」参拝のあともう一度鳥居を見る。しかし稲荷とか書いていない名前だから頭が混乱した。今の状況に似ているのかと勝手に想像する。もしかしたら稲荷の親戚の神様なのかなと。それ以上に気になるキーワードが「正一位」そう言って空を見上げた。雲はあるが冬空は透き通っている。
モヤモヤが残り、やっぱり気になって家に帰って調べてみた。「なるほど、そういうことか」ようやく疑問が解けた瞬間だ。正一位と稲荷神社の関係を知ってすっきりした。すっきりしたついでに短歌を詠んでみる。
参拝を 済ませ見上げる 冬の空 疑問胸にし 果樹園前
(さんぱいを すませみあげる ふゆのそら ぎもんむねにし かじゅえんまえ)
今日の記事「小山田国高大明神」を参考にしました。