逃げる夢 目覚めたところ 国際化 文化が混じる ごった煮との名
逃げる夢を見ている。夢であることはわかっていた。どうも何かに追い詰められていようだが、いったい何に対して逃げているのかがわからない。わからないけれど逃げている。逃げることそのものに何らかの意味があるように。
「あ、あ、目覚めた」夢であるとわかっていながら逃げていた状況から解放されたようだ。ベッドの上で横たわっていて見えているのは、いつもの寝室の風景だ。夢の中では赤い何かに逃げていたような気がするが記憶があいまい。
「そういえばずいぶんと納期に追われてからなあ」昨日ようやくその納期に追われた仕事がすべて終わった。解放感に浸っていたのに、夢の世界ではまだ余韻が残っていたのかもしれない。
「そうそう、もうあの仕事は終わった。今日はゆっくり過ごそう」こうしてベッドに横たわったまま二度寝したが、もう逃げる夢は出てこない。
「もうお昼か、このままでは休みが無くなってしまう」別の意味で焦りながらベットを出た。今日は近くで国際的なイベントが行われることを知っていたのでそこに向かう。
「ずっと会社との往復、帰るときにはもう真っ暗だった。今日は会社とは無縁の場所だ」そう言いながらイベント会場に向かう。ごった煮という不思議なタイトルがつけられた国際イベントは、いろんな国のことが身近で感じられるイベントで建物の中で行われるので雨は関係がない。だけど今日は天気が良かった。
ステージでの催しやいろんなワークショップ、あるいはフードのブースもあったので、最後にフードのブースで食事をした。「水餃子か。最近海外旅行もご無沙汰だなあ」学生時代はよく行った海外もいつしか働くようになってからまとまった休暇も取りづらくなった。
「でも一週間ずれていてよかった。先週だったら休日出勤必死だったもんなあ」大変だったプロジェクトが終わり、国際的な雰囲気に浸ってようやく気持ちが落ち着いた気がする。今日はあんな逃げる夢を見ることもないだろう。
「余裕が出てきた、久しぶりやるか」そう言えば毎日暇つぶしに詠んでいた短歌もしばらく詠んでいなかった。仕事が忙しいとはそういうことだろう。でも今日は詠める。水餃子をつまみながらゆっくりと短歌を頭の中で呟いた。
逃げる夢 目覚めたところ 国際化 文化が混じる ごった煮との名
(にげるゆめ めざめたところ こくさいか ぶんかがまじる ごったにとのな)
今日は、こちら小牧幸助さんのシロクマ文芸部という企画に参加しました。
こちらの本日の記事、河内長野で今度の日曜日に国際交流協会主催の「世界の文化ごった煮フェス」が行われる内容を参考にしました。
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