晩夏にて 咲くヒマワリを 眺めつつ 海苔を首にし 笑うドクター
河内長野にある山寺のすぐそばで、お盆明けからヒマワリが咲いているとネットで知った僕が現地に行くと、白衣を着た人が先に来ていた。
見たらかかりつけのお医者さんだ。「こんにちわ」僕が挨拶をすると「おお、こんにちわ」と挨拶を返してくれた。「今日は訪問診療ですか?」目の前の美しいヒマワリを見ながら僕が話しかけると。「うん、じゃが予定時間より早く来た。ヒマワリがキレイと聞いたからな。ハハハ!」と医者は笑う。
僕は少しうれしくなった。医者も同じようなことを考えているのかなと。
「そしたら私はそろそろ時間なので」医者はそう言って、帰ろうとしたがその時僕は違和感を覚えた。
「先生、首にかけているの聴診器ではなくて」「ああ、これか、うん、さっき訪問した患者さんからいただいた海苔だ。カバンが医療器具でいっぱいだからこうやって首にかけているんじゃ。聴診器みたい?確かにな。ハハハハ!」
そういって首にかけている海苔を見ながら医者は去る。僕はそんな医者を見ながら短歌を詠んだ。
晩夏にて 咲くヒマワリを 眺めつつ 海苔を首にし 笑うドクター
(ばんかにて さくひまわりを ながめつつ のりをくびにし わらうどくたー)
今回は趣向を変えて、毎週ショートショートnoteの企画に参加して短編小説を書きました。(お題:聴診器が海苔)
そしてテーマは本日投稿した記事「天野山金剛寺のヒマワリが満開」をモチーフにしています。
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