難解の 地名を歩く 春の空 何もなくても 歴史ありけり
春空が広がるある日、近道を見つけた。上りになっている坂を歩いていると、電信柱に貼ってあった住所表示を見て見て気づく。ここは有名な難解地名の場所だと。廿山を「つづやま」と読ませるような難解地名と言っても、別に有名な神社仏閣も何もない。ただ古い上り坂が続いているだけだ。ただいえることは歴史ある大きなお屋敷のような建物はある。あるが、それだけで特に何もない。
何もないと思っても、何かあるそうな気がする。幕末のころの有名な事件では、この道を歩いたに違いない。そんなことも頭の中の想像で考えた。だが、それ以上にもっと大事なことに気づいたのは、突然開けた空間が目の前に現れた時だ。
そこは工事用の車が整地をしているが、遠くに新しい住宅が建っているのもわかる。そうそう、この一帯はかつて低い丘のような山と雑木林しかなかった。だがそれを造成して一つの住宅地を築き上げたという歴史だ。
この先はそんな住宅地が密集するエリアに行く。雑木林の歴史だったころに歩いたらまた違った気持ちになったのだろう。そんなことを思いながら歩いていたら、道が突然きれいに、さらに広くなっている。いつの間にか住宅地密集エリアに来ていた。
難解の 地名を歩く 春の空 何もなくても 歴史ありけり
(なんかいの ちめいをあるく はるのそら なにもなくても れきしありけり)
今日の記事「富田林南海地名廿山を歩いた」を参考にしました。