
林真理子さんの著書が好きすぎる理由について、ただひたすら自由に語るだけのnote
東野圭吾、林真理子、唯川恵、村山由佳、江國香織、リリーフランキー。
どの作家も好きではあるが、その中でもとくに好きなのが林真理子さん。
林さんに至っては、ananの連載「美女入門」からのファン。
あの頃は、正直失礼ながら「林さんってお世辞にも美人じゃないのに、なんでこんな強気なタイトルのエッセイ書いてるんだろ……」としか思っていなかったし、実際に当時バイト先で出会った先輩も「ananの林さんのエッセイ、何であんなに強気なのかしらね」と失笑しながらネタにしていたのを覚えている。
しかし、不思議なことに私もバイト先の先輩も、なんだかんだ言いつつ「美女入門のエッセイ、読みました?」と話のネタにしていた記憶がある。
あーだこーだ言いながらも、気がつけば2人とも林真理子ワールドの虜になっていたのである。
そして、林さんの虜になったのは私とバイト先の先輩だけではない。実は、うちの母も大好きで「この人の本って、まるでいかにも私が1番みたいな女が出てきて面白いのよねぇ」とゲラゲラ笑いながら読んでいる。
そして、そんな母から最近貰った本も、なんと林真理子さんの小説だった。本のタイトルは「中島ハルコの恋愛相談室」。
本に登場する中島ハルコは、名古屋育ち。
中学から金城学園育ちで、地元ではお嬢様として何不自由なく過ごしてきた。おまけに昔は超美人。
ところが、その後は人生で色々失敗も経験し、歳もそこそこ取っている。
それでも、自分に一切臆することなく常に自信満々で我が道を貫くハルコ。
ハルコに相談する人達には、自分の価値観を強引に押しつけ、無理矢理問題を解決しようとさえする。その厚かましさは、いっそ清々しいほどだ。
林さんの小説やエッセイには、このようにお金持ちで、美意識も高く、自信過剰な女性が沢山登場することが多い。
そして林さんの著書の魅力は、なんといってもそこにあるといっていい。
世の女性は、「どうせ私なんて」と自分に自信を持てない人、つい人の顔色をうかがって遠慮してしまう人、世間体を気にする人が少なくない。
でも、どんな女性でも一度は「人の目を気にせずに、好きなように生きてみたい」「もっと自信を身につけたい」という気持ちを抱えたことがあるのではないだろうか。
それでも、就職、出産、育児など人生のステージを上がるごとに、どんどん自分を解放することが難しくなる。
そんな時に、林さんの著書を読むとスッキリするのではないかと思う。
林さんの小説やエッセイには、実に痛快なキャラクターの女性が多く登場する。そして、ひとたびページをめくれば、まるで登場人物の人生を自身が擬似体験しているような錯覚に陥ることがある。
私自身も、つい自信を失いかけた時、人生迷子になりかけた時、林さんの小説やエッセイを読むと不思議と元気になれる。
林さんが描く登場人物は、ゴリゴリの自信家、最初からお金、美貌など恵まれた煌びやかな人々、自己肯定感の塊みたいな登場人物が出てくることが多いが、その方々が持って生まれた強さみたいなものは、なかなか普通に生きていては得ることができない。
そして、いざ人生を一歩踏み出したいという時に、彼女たちのような自信や強さは必要なのではないか、と私は思うのだ。
本は、手軽にキャラクターや著者からパワーを得ることができる便利なアイテムだと思う。
作家の中には繊細な描写が上手い人、切ない恋愛ストーリーを書ける人、エッセイや経験談が得意な人など沢山いるが、個人的に「強さや元気が欲しい」という女性にオススメなのが
・林真理子
・西原理恵子
・室井佑月
さんあたりですかね……。
あとは中村うさぎさんも少し似てるけど、ちょっと度キツすぎるかもしれない。整形や風俗体験、なんでもネタにするあのハングリーさは他の作家にはいない感じではあるけども。
彼女たちのエッセイや小説に登場する人物は、とにかくみんなキャラが濃い。そして強い。
ただ、登場人物の強さから「もっと自由に生きてみよう」って勇気が貰えると思う。
クヨクヨ悩んでいる方、人生これでいいだろうかと悩む多くの女性達は、ぜひ読んでみてくださいませ。