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夏目漱石と大江健三郎、村上春樹、(英語対訳)

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夏目漱石と大江健三郎(英語対訳)10回シリーズ、夏目漱石と村上春樹(英語対訳)10回シリーズ、です。
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記事一覧

夏目漱石と村上春樹(英語対訳)10      Natsume Soseki and Murakami Haruki…

10 文体や視点の比較 (2)(2)視点について  漱石の視点は人間の側から自然へ向かい…

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Mikky
6日前
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夏目漱石と村上春樹(英語対訳)9      Natsume Soseki and Murakami Haruki (…

9 文体や視点の比較(1)(1)文体について  漱石は文学作品で視覚的情景を言葉に表し、…

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Mikky
7日前
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夏目漱石と村上春樹(英語対訳)8         Natsume Soseki and Murakami Ha…

8 『こころ』と『ノルウェイの森』の類似性 (2)(2)内容の「類似性」  『こころ』と『…

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Mikky
8日前
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夏目漱石と村上春樹(英語対訳)7         Natsume Soseki and Murakami Ha…

7 『こころ』と『ノルウェイの森』の類似性 (1)   漱石の『こころ』が現代作家に与え…

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Mikky
9日前
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夏目漱石と村上春樹(英語対訳)6         Natsume Soseki and Murakami Ha…

6 漱石と村上春樹の男女三角関係作品  村上春樹は、文体に強く惹かれた作家の具体例として…

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Mikky
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夏目漱石と村上春樹(英語対訳)5        Natsume Soseki and Murakami Haru…

5 ホームページ「村上さんのところ」と『職業としての小説家』

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Mikky
11日前
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夏目漱石と村上春樹(英語対訳)4          Natsume Soseki and Murakami Haruki (English translation)4

4 村上作品の特徴(平易な文章と難解な物語)(2)(2)作品のストーリーはしばしば難解  一方、文章の平易さに対して作品のストーリーはしばしば難解だとされています。村上自身はこの「物語の難解さ」について、「論理」ではなく「物語」としてテクストを理解するよう読者に促しています。物語中の理解しがたい出来事や現象を、村上は「激しい隠喩」とし、魂の深い部分の暗い領域を理解するためには、明るい領域の論理では不足だと説明しています。このような「平易な文体で高度な内容を取り扱い、現実世界

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夏目漱石と村上春樹(英語対訳)3      Natsume Soseki and Murakami Haruki (…

3 村上作品の特徴(平易な文章と難解な物語)(1)(1)平易な文章  平易で親しみやすい…

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Mikky
13日前
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夏目漱石と村上春樹(英語対訳)2         Natsume Soseki and Murakami Ha…

2 村上春樹の生活・趣味・嗜好

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Mikky
2週間前
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夏目漱石と村上春樹(英語対訳)1            Natsume Soseki and Murak…

1 作家・村上春樹  村上 春樹(むらかみ はるき、1949年1月12日~ )は、日本の小説家、文…

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Mikky
2週間前
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漱石と大江健三郎 (英語対訳)10     Soseki and OE Kenzaburo (English tra…

10 大江健三郎とカズオイシグロ   大江氏とカズオイシグロのノーベル文学賞授賞記念講演…

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Mikky
1か月前
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漱石と大江健三郎 (英語対訳)9      Soseki and OE Kenzaburo (English tra…

9 漱石と大江健三郎 (6)  大江健三郎は『明暗』の解説を書いています。   「…明暗に…

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Mikky
1か月前
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漱石と大江健三郎 (英語対訳)8      Soseki and OE Kenzaburo (English tra…

8 漱石と大江健三郎 (5)  大江健三郎は、『日記及断片』に書かれた「漱石の暗く鬱屈し…

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Mikky
1か月前
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漱石と大江健三郎 (英語対訳)7      Soseki and OE Kenzaburo (English translation)7

7 漱石と大江健三郎 (4)  これらの文章は、当時の漱石に被害関係妄想があったことを示唆するものですが、大江もこの文章の異常性については、「作家は一個の狂人である資格を有する」、「漱石の、すでにその狂気の疑いにかかわるもの」など、その病理性を十分に認識しています。しかし、その一方で大江は、「人はなぜこのような文章を書くのか?人はこのような不安のうちにあって、なぜ沈黙しつづけていることができないのか?」と、そもそも漱石は、なぜこのような病的な状態を文章にしたのかという、病と創

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