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国際情勢:アメリカ・ウクライナ首脳会談_28/02/2025

 2025/02/28、ホワイト・ハウスでアメリカとウクライナの大統領による首脳会談があり、全米に報道された。それ以前の首脳会談と同じ形式であり、全世界の人々にも見てもらいたいという意図があった。(文字数7,282)
 
 ご存じの通り、会談は派手に決裂して、物別れに終わった。なお日本の首相のコメントによると「やや意外な展開になった」とあり、フランスのマクロン大統領を中心に、ヨーロッパはウクライナを支援すると発言した。
 
 友人からこの件をどう見るか?という質問があったので、それに答える形で書きたい。日本でも「見ていて気分が悪くなった」とか、ワシントン・ポストのように、トランプはマフィアのドンのようだと批判されている。
 
 マスコミの偏向報道もあるが、どっちが悪いのか、解き明かしたい。
 YouTubeでちょうどいい動画を見つけたので、冒頭11分を見て欲しい。
 英語音声で、下に和訳の字幕が出て、用語の解説まである。

 https://www.youtube.com/watch?v=vtcEOS_s8NI&t=668s

【英語字幕/日本語訳付き】トランプ大統領とゼレンスキー大統領が激しい応酬を繰り返す! 25:11  2025/03/01  mochantv英会話
 
 この翻訳は正しい。当方が訳す手間が省けた。
 この動画を視聴するだけでも十分な気はするが、背景が分からない人もいるだろうから、解説して行こう。
 
 この首脳会談の前、トランプ大統領が自身のSNS、トゥルース・ソーシャルに2025/02/19投稿した。以前も引用したが、もう一回引用しよう。

 Truth Social 
 Donald J. Trump
 @realDonaldTrump
 
 Think of it, a modestly successful comedian, Volodymyr Zelenskyy, talked the United States of America into spending $350 Billion Dollars, to go into a War that couldn’t be won, that never had to start, but a War that he, without the U.S. and “TRUMP,” will never be able to settle. The United States has spent $200 Billion Dollars more than Europe, and Europe’s money is guaranteed, while the United States will get nothing back. Why didn’t Sleepy Joe Biden demand Equalization, in that this War is far more important to Europe than it is to us — We have a big, beautiful Ocean as separation.
On top of this, Zelenskyy admits that half of the money we sent him is “MISSING.” He refuses to have Elections, is very low in Ukrainian Polls, and the only thing he was good at was playing Biden “like a fiddle.” A Dictator without Elections, Zelensky better move fast or he is not going to have a Country left. In the meantime, we are successfully negotiating an end to the War with Russia, something all admit only “TRUMP,” and the Trump Administration, can.

Donald J. Trump, Truth Social,2025/02/19

 トゥルース・ソーシャル
 ドナルド・J・トランプ
 @realDonaldTrump
 
 考えてみてほしい。そこそこ成功した芸人であるウォロディミル・ゼレンスキーが、アメリカ合衆国に3500億ドルを使わせ、勝てる筈のない戦争に巻き込んだ。この戦争は始める必要もなかったし、彼は、アメリカと「トランプ」なしでは、決して終わらせる事ができないだろう。アメリカは、ヨーロッパより2000億ドルも多く支出しており、ヨーロッパの資金は保証されているが、アメリカは何の見返りも得られない。なぜ「眠れるジョー・バイデン」は、この戦争が、ヨーロッパにとってアメリカ以上に重要である事を理由に、負担の平等化を求めなかったのか?我々には、広くて美しい海があるのに。
 その上、ゼレンスキーはアメリカが送った資金の半分が「行方不明」だと認めている。彼は選挙を拒否し、ウクライナ国内の支持率も低く、唯一得意だったことはバイデンを「思うがままに操る」事だった。選挙なしの独裁者ゼレンスキーは、早く動かないと国を失う事になるだろう。その一方で、我々は、ロシアとの戦争を終わらせるための交渉を成功させつつある。この件については、誰もが「トランプ」とトランプ政権だけが、解決できると認めている。 

上記拙訳

 この投稿内容は物議を醸し、これからウクライナの大統領と首脳会談するのに、一体どうするんだ?喧嘩するのか?とマスコミは心配になり、首脳会談の前日、トランプ大統領にこう質問した。
 
 「今でもゼレンスキーを独裁者だと思っていますか?」
 「え?そんな事言ったっけ?ちょっと信じられない」
 トランプ大統領はとぼけて見せた。勿論、ウソだ。
 
 今回のアメリカ・ウクライナ首脳会談は、フランスのマクロン大統領が「常識」に基づいて、ウクライナの大統領とも事前に会った方がいいと、助言して実現している。トランプ大統領としては、会う予定はなかった。
 
 これは未確認情報で、非公式な話だが、トランプ大統領は、ウクライナの大統領に「ホワイト・ハウスに来るな」と伝えていたらしい。来れば、こうなる事は見越して、予めそう言っていたと思われる。
 
 この情報は、ホワイト・ハウスが発信源だと思われる。一部の人だけに伝えて、日本の国会議員まで伝わり、人を介して、当方まで伝わった。こういう秘密は、国政レベルまでは伝わるが、国民までには中々伝わらない。
 
 このA Dictator without Elections, Zelenskyに関しては、ロシアのプーチン大統領が最初に指摘しており、現在のウクライナの大統領は、2024/05/20で大統領の任期が切れている。本来であれば、大統領選挙すべきだ。
 
 だが戦時中という事で、戒厳令を盾に、現在のウクライナの大統領は、大統領の座に残り続けている。ロシアのプーチン大統領は、交渉相手として正統性に欠けると見ており、停戦の条件の一つとして、大統領選挙を挙げた。
 
 これは正しい指摘であり、仮にも民主主義を標榜するなら、停戦の条件として大統領選挙があるなら、ウクライナとしては断れないだろう。だがあのウクライナの大統領は、保証が先だと言っている。それだと継戦しかない。
 
 ウクライナ軍は、脱走兵10万人を超えると言われており、戦意的にも戦える状態ではない。ウクライナ国民にも厭戦気分は広がり、もうあまり戦いたくないように見える。だが大統領選挙をやろうという機運は生じていない。
 
 この状況下で、現在のウクライナの大統領は、戦争を終わらせたい。ロシアが再び攻めて来ない保証付きで、と言っている。だが保証のための交渉をするには、ロシアのプーチン大統領を憎み過ぎていて、何も信じられない。
 
 トランプ大統領は、自分はロシアと結託しているのではなく、強いて言うならアメリカと結託している。そして交渉するために、色々な人と会い、仲良くやろうとしている。ロシアのプーチン大統領ともそうだと言っている。

 それは交渉のためであり、相手を憎み過ぎている現在のウクライナの大統領には無理だし、ヨーロッパの指導者も同様だとしている。相手を憎むのではなく、敬意を持って接しているからこそ、交渉は成立するとしている。
 
 実際、アメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の間には、友情が存在すると思われる。理由はどうあれ、お互い敬意を持っているからだ。これは交渉の窓口として成り立つ。和平のために必要な人間関係だ。
 
 だからヨーロッパを抜いて、アメリカはロシアと交渉している。これに対して、ヨーロッパは「常識」に基づいて、交渉に参加させろと言う。だがそんな「常識」で、これまで停戦どころか、交渉さえまともにできていない。
 
 だがアメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の間には、余人には計り知れない「非常識」が横たわっている。いいではないか。二人に任せよう。それで戦争が終わるなら、結果オーライではないか。
 
 戦争を自分たちで解決できず、なおかつ戦争に負けているのに、国際法を盾に、権利を主張するとか、ヨーロッパはおこがましい。勝者総取りの法則は、世界史の原理である。力には勝てない。だから愛があるのだ。
 
 アメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の間に横たわっている「非常識」は、有用であり、友情であり、愛でさえある。全世界は乗らない手はない。これにいちゃもんをつけるのは、横恋慕しているだけである。
 
 友情というのは、世界を変える特異点となり得る。だから政治家がいて、世界を動かしている。究極的には人間関係に集約されるのだ。外交は国家の方針であるが、交渉は人間のやる事だ。そこに微妙な違いが存在する。
 
 いずれにしても、ウクライナの大統領は、トランプ大統領の言う事が理解できず、ホワイト・ハウスを立ち去った。その後、FOXニュースに出て、後悔していないと述べ、さらにイギリスに渡り、英国首相に慰められている。
 
 傷心旅行は構わないが、ウクライナで、早く大統領選挙をやって欲しい。ウクライナ国民が、またあの大統領に投票して、当選させるなら、目も当てられない状況となるが、選挙不正でもない限り、流石に当選はしないか?
 
 全般的に、今のヨーロッパは、全体主義的な傾向が出ており「常識」が支配している。政府は大きく、国家の力は偉大で、国民は政府や国家の法律に、従わざるを得ない。そこにはもう守るべき自由はもはや存在しない。
 
 先般、副大統領のJD.ヴァンスが、ミュンヘンで、ヨーロッパのこういった傾向を指摘したが、反発する声が大きく、今回の首脳会談でも、JD.ヴァンスの一言が、会談を壊したみたいに言う人がいるが、それは事実誤認である。
 
 アメリカのABCニュースのメイン・アンカー、デイヴィッド・ミュアーは「JD.ヴァンス is jumping in」「JD.ヴァンス is jumping in」としきりに連呼して、首脳会談を偏向報道をしている。この馬面はホント、有害だ。
 
 平安時代の陰陽師だったら、呪殺しても構わないだろう。生霊を飛ばして、呪い殺しても、エンマ大王も許すかも知れない。あるいは、馬面の呪いに祟られて、妖怪化し、夜な夜なニューヨークの街を奔るかもしれない。
 
 NBC Nightly Newsを見ていて思った事だが、メイン・アンカーのレスター・ホルトとの関係は長い。もう10年くらい毎日見ている。だから報道する前から彼が何て言うか、何となく分かる。彼は中立、ニュートラルだ。
 
 レスター・ホルトが内心、トランプを嫌っている事は知っている。January Sixの時、初めて大声を出した。だが今の民主党もあまりに酷いので応援できない。彼はリベラルだが、もうどこにも付かず、全て距離を取っている。
 
 この今のデモクラッツを応援できず、過激なトランプにもついて行けない、リベラルなアメリカ人の拠り所が、NBC Nightly Newsのレスター・ホルトの報道空間だ。アメリカ人の気持ちが何かよく分かって、居心地がいい。
 
 だがNBC自体に問題があり、報道内容は明らかに選択している。そこには意図的に見落とされた事実があり、別の視点からトランプを報道する事によって、事実像を歪めている。これは見抜かないといけない。
 
 今回の首脳会談で、トランプ大統領が、ウクライナには交渉のカードがないという事を言っていて、おや?と思った人も多いのではないだろうか?今回の首脳会談の目的は、ウクライナのレアアースに関する条約調印だった。
 
 アメリカのマスコミの報道を見ていると、あたかもトランプが強欲だから、ウクライナのレアアースを狙っている、と言う風な印象操作を狙っている。いや、違うのだ。この話を持ち出したのはウクライナ側だ。
 
 しかも、ウクライナのレアアースの鉱山・鉱脈の大半は、ウクライナ東部のドンバス地方にあって、現在はロシアの支配下にある。つまり、ウクライナの交渉カードとしては、空手形もいいところで、現実性は極めて薄い。
 
 だがトランプは親切にも?アメリカにとって、これは悪い話じゃない。3500億ドルの損失を取り返せるチャンスかもしれないと持ち上げて、交渉に意欲的な素振りを見せた。ウクライナに対する配慮だろう。
 
 アメリカが、殆ど架空の話で、現実性がないとしても、ウクライナのレアアースのために、投資すると言えば、利権が発生するので、ウクライナにとって、安全保障となり得る。これはそういうアメリカの親心なのだ。
 
 にもかかわらず、自分から提案した癖に、あのウクライナの大統領は、渋りに渋って、ウクライナのレアアースは渡さないと言う。もう、意味が分からない。本当に保証が欲しいのか?戦争を継続したいだけではないか?
 
 会談の前、アメリカのマスコミ関係者が、ウクライナの大統領を捕まえて、その服装は、アメリカで最もオフィシャルで、権威あるオーバルオフィスで、ドレスコードに反している。失礼ではないかと指摘した。
 
 ウクライナの大統領は、戦争が終わるまで、略式軍服でいる。なぜならば、それが相応しいからと答えた。当方はこのシーンに衝撃を受けた。この台詞、アドルフ・ヒットラーと同じである。(ポーランド侵攻時)

 あのウクライナの大統領を、霊的に指導している存在がいるとしたら、アドルフ・ヒットラーその人ではないかと内心、疑っていたが、まさに当方的には、疑いが濃厚になった瞬間である。まだこれだけでは分からないが。
 
 ただあのウクライナの大統領の服装に関しては、マスコミ関係者に注意される前に、先にトランプが車を出迎えた時「彼はいつもよりおめかししてきた」と擁護しており、そう言われないように配慮さえしている。
 
 報道を見ていると、いかにトランプが酷い男かと言わんばかりの勢いだが、実際は全く逆であり、酷いにはあのウクライナの大統領である。ホント、第三次世界大戦を引き起こしかねない。まさにアドルフだ。
 
 ヨーロッパの雰囲気はおかしいし、ウクライナ側に立つと、会談後、イタリアのメローニ首相を除いたほぼ全員の首脳がコメントしている。我が日本は妖怪性が高く、ステルスしていたが、マクロンが余計な事を言った。
 
 「ヨーロッパは、ウクライナ側に立ちます。カナダも、日本も」
 このフランスの大統領は要らない事ばかり言う。三流だ。早く退場して欲しい。特に立場を明瞭にしないで、誤魔化している日本も大概だが。
 
 会談後、ロシアのメドベージェフ元大統領が、「これは有益だ。しかしまだ十分でない。恩知らずの豚(ウクライナ大統領)は豚小屋の主人(トランプ大統領)から強烈な平手打ちを食らった」とコメントしたが至当である。
 
 当方はロシア人か、ロシア人の回し者かもしれない。最近、ロシア人の名前を読んでいて、ローマ人の名前と同じ配列だと気が付いて、喜びを感じた事があった。ロシアとローマはどこか繋がっている。
 
 東ローマ、ビザンティン帝国、1453年5月29日、コンスタンティノープル陥落時、ビザンティン帝国最後の姫が、モスクワ大公国の皇太子に助けられて、二人で脱出したという恋物語を塩野七生が書いたが、ロマンを感じる。
 
 二人は結婚して、東方正教会系の教義を引き継ぎ、(それ以前にロシア正教会系の素地は出来ていた)モスクワ大公国が帝国として、ローマを引き継いで、ロシア帝国になったという話があるが、まぁ、そうなのだろう。
 
 もしそうなら、ロシアは西欧ではなく、東ローマ起源の異なった国と言う事になる。実際、今のヨーロッパとは別物だろう。特にフランスなどには、手厳しい態度を取り、マクロン大統領をからかっている。
 
 今ロシア語には「マクロンする」という新しい動詞があり、無駄に意味がない長話をするという意味がある。ちなみに、マクロンという音は、古典ギリシャ語では「長い」という形容詞にあたる。

 ちょっと脱線してきたので、今回はこの辺で終わりにしたい。最後に参考に、前回のJD.ヴァンスの記事も張っておく。小説も書かないといけないが、書き続けている。ローマの道も一歩から、千里の道は遠い。

 何かの参考になり、お役に立てれば幸いである。
 ご一読ありがとうございました。
 
                                以上




 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
 

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