11月のヨガ うるおいとめぐり
刻一刻と秋が深まり、関東でも美しい紅葉の季節が近づいてきました。
そして、そんな秋と入れ替わるようにすぐ訪れるのが冬。
11月は冬の準備をしながら秋を楽しんでいくような時期。
アーユルヴェーダでは秋から冬は、乾燥や寒さの質を持つVATAの影響が強まる季節です。
もともとVATAの特徴を持った体質の方は特に、
手足の冷え、頭痛、肩凝り、腰痛、坐骨神経痛、生理痛、関節痛、便秘、不眠などの身体的な症状が出やすくなり、風邪も引きやすいので注意が必要です。
メンタル面では、気分の変動、緊張、落ち着きのなさ、集中力低下、衝動、不安や心配が普段よりも顕著になります。
陰陽五行では、土用(2024年は10/20~11/6)をはさんで秋の「金」の時期から冬の「水」の時期に移り変わっていくタイミング。
「金」の時期には呼吸を深めることで肺のケアをし、この時期に増悪しやすい肌や免疫系の不調、乾燥を改善すること、
肺とセットで動いている大腸の働きを促し、便秘やアレルギーなどの症状を改善や予防することができるのですが、
この肺と大腸のケアは、五行では「金」の次に来る「水」の要素を整える準備にも有効とされています。
「水」の時期には腎と膀胱のケアが必要なのですが、
先ほどのVATA対策とも共通すると感じる部分が多いのかなと思います。
どちらもバランスが崩れると老化を促進し、水分の調整が難しくなり、
さまざまな不調をきたします。
まずはしっかりとうるおすこと。
そのうるおいやエネルギーが必要以上に外へ出て行かないように、
内側で蓄えながら、めぐらせていくことが大切です。
身体を冷やす食べ物や飲み物は避けて、一見温まりそうですが、熱が溜まりすぎてしまうため、辛すぎる食べ物や塩辛すぎる食べ物も摂りすぎないように注意してください。
そして、いつもより睡眠を長めに取り、ゆっくりと休むことを心がけ、頑張りすぎて腎臓に貯蔵される生命のエネルギーが擦り減らないようにしていきたいです。
外からのケアは、体質や好みに合った薬草オイルやギ―などでのマッサージも有効です。
先日、タイのチェンマイでチネイザンという腸のマッサージを受けた時に、
担当したセラピストの方からコロナ後遺症ではないか、と指摘されました。
ヨガを15年ほどやっていて、それなりに呼吸の方法も勉強し、日頃から実践しているつもりでいたので、少し自分にがっかりしましたが、肺をフルに使えていないとのことが腸の状態から分かったようです。
肺をちゃんと使って呼吸できていない上に、鉄欠乏性貧血もあって(改善しつつありますが)常に酸欠という状態に加え、普段から頭の使いすぎ、それが原因で眠りの質が悪く、肝臓が悪い(お酒は飲みません)ことから、小腸大腸の働きが悪化し、腸の水分やガスが多いということでした。
確かにコロナに感染した時、あお向けで寝ると呼吸が苦しくなるくらいの圧迫感を感じていたし、酸素濃度も入院ギリギリくらいの数値でした。
あまりこの症状は聞きませんが、脚(膝)の裏に蕁麻疹がたくさん出たり、髪が大量に抜け落ち、咳もなかなか治らなかったので、そこそこ重症だったのかなと思います。
仕事に復帰してからも、一気に体力が落ちて歩くスピードが遅くなり、もう3年以上経ちますが、その頃からやたら疲れやすく常にダルいのが慢性化した気がします。
症状の改善には、しっかり呼吸することが一番、とのことでした。
定期的に通っている鍼の先生からは、毎回のように「気」が不足しているから「腎」のケアをしなさい、と言われるのですが、その原因がもしかしたら「肺」の方にもあるのかな、なんて自分の体調を通じて実感する機会がありました。
ヨガをしながら、どのような身体の動かし方をすると呼吸が深まるのかを色々と試してみるのが最近楽しいです。
あと数日「金」の時期も残っているので、引き続き肺のケアを意識して呼吸を深めつつ、来たる冬に備えるべく、腎にうるおいを蓄え「水」のシーズンを乗り切る準備をしていきたい今日この頃。
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