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薬膳スープ~健脾潤臓系列~

うっかり・・・
旧正月に合わせて以前住んでいたシンガポールへ🛫
学生時代の友人と再会し、タイトスケジュールで喋り続けた結果、日本に帰国後喉風邪をこじらせ、副鼻腔炎に。
せっかくなので痰の絡んだ咳によい、北杏、南杏、沙参が入った『生薬スープ』を作ってみることにした。スープの効能的には「消化機能をサポートする」効能が主だが、先ほど述べた三つの生薬に期待しつつ、こちらを選択
👇👇👇

沙参玉竹清潤湯(健脾潤肝系列)

生薬8種類(番号順に説明)

今回使用した生薬

1.百合(びゃくごう) ユリ科 オニユリ、ハカタユリの鱗茎(リンケイ)を蒸して   ドライに 
五味:甘 平  
帰経:心、肺 
効能:潤肺止肺、鎮静、滋養強壮、ストレス緩和
2.淮山(わいさん) ヤマイモ科 ナガイモ、ヤマイモの根茎を乾燥 
五味:甘 平 
帰経:脾、肺、腎 
効能:滋養強壮、止瀉、鎮咳 
※健康栄養ドリンク、漢方薬、八味地黄丸などにも使用
3.沙参 (しゃじん) キキョウ科 ツリガネニンジン 
五味:苦 微寒  
帰経:肺、胃 
効能:補陰、止咳、去痰、肺熱による咳
4.北杏(ぺいしん) バラ科 ホンアンズ、アンズなど 
五味:苦 温 
帰経:肺 
効能:身体を温め美容をサポート 咳を止め、肺の気を下ろし大腸を潤す
5.南杏(なんしん) バラ科 ホンアンズ、アンズなど 
五味:甘 平 
帰経:肺 大腸 効能:北杏同様、咳を止め、肺の気を下ろし大腸を潤す ※杏仁豆腐で知られる甘い香りが特徴 ※写真では北と南を混ぜて掲載 
見た目に違いはないが、味は苦みと甘味
6.玉竹(ぎょくちく) ユリ科 アマドコロの根茎
五味:甘 微寒
帰経:肺 胃
効能:補陰 ほてりを冷ます 咳
✳国内では『イズイ』と呼ばれる
7.党参(とうじん) キキョウ科 ヒゲノツルニンジン、トウジンの根 
五味:甘 微苦 平 
帰経:脾 肺 
効能:強壮、健胃、補中、益気、生津、食欲不振 
※健康飲料や婦人科系サポート飲料にも使用される
8.蜜棗 クロウメモドキ科 インドナツメを糖に漬けたもの 
五味:甘 温 
帰経:脾 胃 
効能:補血 補気 滋養強壮 
※台湾フルーツとして『年齢を止める』とも言われている 
❤❤毎日でもいただきたい❤❤

作り方
1.生薬を15~20分水につけ、しっかり水洗いする
2.豚肉か、鶏肉を一度湯洗いしてから、生薬と水1800~2000ccを一緒に入れ、蓋をして一度沸騰。その後蓋をしたまま弱火で約2時間コトコト
※骨付き肉が理想だが、準備できない場合は、細切れ、ばら肉でもOK
 私の場合
◎滋養強壮、疲労回復目的⇒骨付き豚肉
◎潤い重視(肺、脾、お肌)⇒骨付き鶏肉 手羽中、手羽先+もも肉、胸肉
3.お野菜を入れる場合、約一時間半後に投入
目的に合わせて、薬膳の観点から野菜を選んでもいいし、冷蔵庫の残りを使用してもOK

15~20分水にさらす
細かい汚れがでてくるので、水を何回か変え、洗う
お肉と一緒に煮こみ始める
細かい生薬は食べる時に家族が嫌がるのであらかじめお茶パックにいれる
蓋をしたまま約二時間煮込み できあがり
※蓋をするのは生薬の芳香も薬効と考えているため

煮込むだけ
基本、煮込むだけで仕上がる生薬スープ。生薬の中には苦みが強い物が多い。気になる場合は、仕上がった時点で生薬は取り出した方がよい。最後に、塩、お醤油、お味噌で好みの味に調える。我が家では、最初から「お薬です」と言って食卓にだすので、そのつもりで子供達も飲み干している。
合わせる野菜はその時々で多少変わるが、滋養強壮や鎮咳、潤い目的が多いので、山芋、レンコン、大根、白きくらげ、冷蔵庫ににあるキノコ類を使用する。体調を崩したとき、市販薬や西洋薬にのみ頼るのではなく、手に入る生薬と食材を組み合わせ、台所でコトコト。
「生薬スープ作り」に挑戦してみてはいかが?





   


 


 

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