めかぶん
めかわぶんこ 下北沢病院物語 はじめに このエッセイは2024年になってまもなく足の手術のため長期の入院が 必要となりました。全身麻酔をする際「意識を失いもとに戻らない 可能性があります」と医師に伝えられ、家族に伝えておいたほうが良いな と思ったこと書いたものです。 元アナウンサー、ディレクター、プロデユーサーとして感じるのは、お金や地位や名誉は固執する必要はないが、どんな思いでその時代を生きてたか、これは失敗だったなと思うことを記録することは、次の世代に役立つと思い書きました。 また入院している 東京 世田谷区の日本で唯一の糖尿病で足を悪くした人のための足の総合病院下北沢病院の紹介でもあります。タイトルで「」で囲まれたものは個人的なエッセイが中心です。病院の話が中心の本文と 区別してお読みください。
その126 自費出版を公立図書館に めかわぶんこ下北沢病院物語 20241122 いつも公立図書館で不思議に思うのは自費出版の本は基本おいてもらえないことだ。 出版社の大小にかかわらず商業出版社から出された物でないと公立図書館は基本受け取ってもらえない。商業出版は活字表記のミスがすくなく校閲もしっかりしているので優れているとされているからだ。では現実に出版されている本がそんなに優れているかと言えばそれなりには確かに優れているが、そのために本の作成にたくさんの時間と費用が浪費さ
めかわぶんこ下北沢病院物語 目次 タイトルが「」付きのものは個人的なエッセイ色が強い章です。 「」がついていないタイトルは下北沢病院物語です。 もしご興味があれば以下のブログサイトもご覧ください https://note.com/ 「めかわぶんこ 下北沢病院物語」には最新の内容が掲載されています。 はじめに 1,足の指が黒くなったら形成外科に行こう 2,「一生かけてお守りします」 3,「いじめ撲滅大作戦」 4,「初めてのヴァレンタイン」 5,「なぜアナウンサーになったの
その122 娘の留学 めかわぶんこ下北沢病院物語 20241122 娘が今勤務する放送局をやめて海外に留学すると言う。ワーキングホリデーをやりたいという。トランプ政権になり世界が動き出すタイミングで自分も新たな動きを始めたいと言うのだ。次女はカナダへのワーキングホリデーをきっかけに英語力を 高めてテレビ局に入った。長女も少し遅ればせながら英語を学び新たな人生を切り開きたいと言う。今のところ日本では転職市場は活況を呈しているように思われる。 少子化による人で不足は世界情勢が大き
その124 点滴再開 めかわぶんこ下北沢病院物語 20241121 今日から午前10時からと午後10時からの一日2時間づつ点滴をうつ。バンコマイシンというMRSAという抗生剤に耐性ができた人にも効果のある点滴を打つ。 私は去年の春に右足親指が骨髄炎になり手術と点滴で治療した。ところが間もなくして骨髄炎は右足小指に転移。これまた点滴と手術で治療にあたった。一度は完治したようにみえたものの今度は左足の小指に転移。点滴と手術で治療したがこれは今もって治療中である。点滴も最初の抗生剤
その123 本とNOTE めかわぶんこ下北沢病院物語 20241121 NOTEに書かれている文章はどれも実体験にもとづいていて自分のものを除けばいずれも質が高くて面白い。一般に書店で売られている本や雑誌となんら文章の質はかわらない。 しかも最近はアマゾンなどでインターネットで手軽に紙の本や電子書籍に できるのでこうした本がもっと公立の図書館にも置かれる数が増えればよいのにと思う。一般に公立図書館は自費出版的なものはおかれない。内容が正確でなく文章もつたないとかつて考えられて
その121 NOTEはどうよまれているか めかわぶんこ下北沢病院物語 20241121 私の周囲にはNOTEをいつもよんでいるひとが多い。大半は医師や看護師や理学療法士だが頻度の差はあれだいたいスマホにダウンロードしていつでも読めるようにしている。何につかうのか。どうやらウイキペディア的に何か困った時があったときに解決法を探すヒントにするらしい。なるほどみなさんの体験から生まれる貴重なお話ばかりなので相当頼りになるし、だいたい困ったことはみな共通だ。どう可決したかもきっと役に
その120 リピーター医師の衝撃 めかわぶんこ下北沢病院物語20241120 今病院で話題の中心は昨日NHKで放送された医療事故を何度も繰り返すリピーター医師の問題である。要するに地方の医師不足が背景にある。学力的にもぎりぎりの医師がだれも働きたがらない地方の医療機関に赴任する。医師は少ないので専門ではない手術もせざるを得ない。しかも指導してくれる先輩の医師の立ち合いもない。しかも失敗しても患者の悪化のせいにする。だからリピートされるというものだ。 あたりまえだが都会の大きな
その120 難病骨髄炎 めかわぶんこ下北沢病院物語 20241120 医者に左足の小指のあたりの骨が難病の慢性の骨髄炎なので明日から点滴の治療をはじめますと言われた。同時にその部位の組織をとって検査に回された。結果がでるのに1週間ほどかかるという。私の場合はおもに2種類の菌(グラム陽性桿菌/corynebaterium sp./staphylocococus(MRCNS))が今残る左足の骨にとりついているという。前にも骨髄炎といわれ該当する部分の骨はおおむね切断したのだがそれ
その118不都合な百済 めかわぶんこ下北沢病院物語20241120 西日本に住んでいて度々突き当たるのは百済の壁である。たとえば岡山兵庫香川そして奈良には双方中遠古墳という前方後円墳のでっぱっている部分のちょうど反対側もでっぱているちょうど目のような形をした古墳とたくさんの石を積み重ねて盗掘ができなくした積み石古墳というのがある。いずれも2世紀ごろのもので最も古い前方後円墳の時代のものだ。 全長は大きいもので80メートルほど。当時最大の古墳である。しかも多くは表面はたくさんの
地元に伝わる桃太郎その3 川面の戦艦 めかわぶんこ下北沢病院物語 20241119 吉備津彦命は空を縦横無尽にかけめぐる温羅の軍団の空中戦を恐れ洞窟の奥深くに隠れてしまった。そこで温羅は近くを流れる血吸い川に船でくり出した。 船と言っても鋼鉄の屋根に船の横の部分は鉄板をはりつめたいわば鉄の軍艦である。鋼鉄の板の間小さな穴がありそこから矢が放たれる。近づいた 吉備津彦命の軍はなすすべもなくうたれていった。 吉備津彦命はもう打つ手がなく和議の使者を温羅に送った。温羅は季節もまもな
その117 差額ベッド代なし めかわぶんこ下北沢病院物語 20241119 以前からお願いしていた差額ベッド代なしの部屋に今日やっと移れた。入院してからちょうど1週間だ。部屋の大きさはほぼ同じの4人部屋。調度品もほぼ同じ。 唯一違うのはしきりが木の壁からカーテンに変わったことぐらいだ。 隣のビルが目の前にあるものの前の部屋との違いは窓越しに外光がはいること。 やはり外の光が入るのは良い。天気がわかる。部屋をでればすぐトイレがあり、 その隣の窓からは天気が良ければ富士山も見える
温羅の本拠は鬼の城といわれる約400メートルの山の上にあった。「きのじょう」と読むが、百済で「き」とは 城のことである。日本語でも城を「き」と呼ぶ。これがいつも間にか混同され「きのじょう」の表記も鬼の城となっていった。本当はしろのなかのしろの大きな城という意味である。今も現地には6世紀ごろに作られた立派な朝鮮式山城がある。 当時の歴史書には一切書かれていない。つまり大和朝廷でない現地の住民が作った城である。この城は食料庫や井戸も 完備され頂上の周囲には頑丈な土塁が設けられてい
その116 数学的に生きる めかわぶんこ下北沢病院物語 20241119 そろばんを習っていた時は数学は得意だった。正確に言うとそろばんをやめてしばらくは数学が得意だった。そろばんをならうと頭の中にそろばんができる。やめるとしばらくするとなくなる。学校の数学は計算を途中で間違うと点はもらえない。 したがって計算が正確でないと数学はできなくなる。小学校でそろばんをやめてから中学2年ぐらいから数学が苦手になった。というより数学の点がとれなくなった。 でも何より数学が好きだった。他
その109 五年三割の生存率 めかわぶんこ下北沢病院物語 20241119 足を切断した糖尿病患者の生存率は五年三割であると下北沢病院の私の主治医が自分の本に書いていた。先生に直接聞くと切断の部位の大きさや透析をしているかどうかのいくつかの条件を満たすことでそうなるという。私の場合は初めて右足の親指を切断してからすでに両足で3本の指を失っているが透析はしていないので、もう少し 今のところ長生きできそうだという。 昨日で転院してからちょうど一周間になり、担当医師からこの1週間で
地元に伝わる桃太郎 その1 桃太郎と温羅 日本書紀には、桃太郎のモデルとされる吉備津彦命は崇神天皇10年10月22日に他の3人の将軍(北陸方面軍丹波方面軍東海方面軍)とともに出発し、崇神天皇11年4月28日に平定を報告とある (崇神天皇:生まれ: 紀元前148年 死去: 紀元前30年)桃太郎と鬼の戦いは紀元前2世紀から1世紀ごろの収穫の終わった秋に始まり田植え前の半年でかたがついたようである。 吉備津神社は岡山市の西のはし、総社市と倉敷市の境界の近くにある。 このあたりは地元
温羅夢一族はその後足利義直にもらった名字、道満家を名乗り今も福山城のふもとで養鶏業をいとなみ静かに暮らしている。 道満家の善政は有名で今でも人気が高い。名刀片山菊一文字は全国の名刀コレクターの手元にあるほか、 多くは地元の集落の各家に大切に保管されている。うちにもある。今では地域でだれかが亡くなった時に 布団の上に魔除けとしてこの片山菊一文字を安置する。だがこの地ではどの家も持っているほとんどの 刀が日本を代表する名刀であることは誰も知らない。片山菊一文字はコレクターのあいだ