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保健師から事業会社への転身。業務効率化を通して見えた新たな道

こんにちは!メダップnote編集部です。
今回はデータエンジニアリング領域を担当する、CSE(Customer Success Engineering)ユニットの淺利さんのインタビューを紹介します。

行政保健師として地域の医療福祉支援に携わってきた淺利さんに、
CSEになるまでの経緯とデータを武器に今後挑戦していきたいことについて語っていただきました。

ぜひご覧ください!
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これまでのご経歴

・2011.4~ 高知大学看護学部へ入学、看護師として実習を受ける
・2014.4~ 行政保健師を目指し、臨時保健師として高知市地域保健センターで働き始める
・2014.7~ 京都府庁へ転職。京都市内保健所で発達障害児・難病・結核患者支援、受動喫煙防止対策などの推進などに携わる
・2019.04~ 別地域の保健所へ異動し、感染症担当としてコロナ関連の支援等を担当。パンクしつつある保健所業務を効率化
・2022.7~ 株式会社エムティーアイ入社。母子手帳の電子化や妊娠届・乳幼児健診等の自治体DX業務の導入支援を担当

データから仮説を導き出し施策に繋げる面白さを実感

新卒では、行政保健師の道に進みました。
大学の看護実習時に、住民の支援だけではなく様々なデータを照合して事業を計画・実行している姿を見る機会があり、医療福祉分野でデータを使った仕事というもの興味が湧いたんです。

京都府庁に配属された際は、保健所にて管内市町村の支援など二次的な支援を担当しました。
特に、「地域診断」というフレームワークを活用し、担当エリアの客観的なデータや詳細な観察を通して、地域ごとの健康課題や強みを整理することに注力しました。この取り組みにより、データと保健師の具体的な活動を効果的に結びつけた事業展開が可能になるためです。

例えば、特定のがんの罹患率が高い地域があったとします。その際、SMR(標準化死亡比※)など客観的データに加え、運動習慣や生活習慣といった地域固有のデータも掛け合わせて分析することで、データ間の関係性から地域の特徴を踏まえた仮説をたてることができます。

※人口構成の違いを除去して死亡率を比較するための指標。
ある集団の死亡率が、基準となる集団と比べてどのくらい高いかを示す比と理解することができます。

そのような各地域の特性データの分析を基にしながら、長期・短期目標の設定や事業施策の立案を行ってきました。
この経験によって、元々興味を持っていた”データを使って事業仮説や施策に繋げていく面白さ”というものを改めて実感しました。

本当に注力したい仕事のためにプログラミングを習得

次に異動した保健所では、感染症担当となりました。
異動してちょうど1年後、新型コロナウイルスが日本で流行し始めました。当時の保健所は、患者支援だけでなく、住民からの相談対応、医療機関との受診・検査調整、検査の実施、健康状態の把握、さらに感染症法に基づく書類作成といった一連の業務を担っていました。

どんなに人を増やしても、第◯波という終わらない流行の波で、業務がパンクしてしまう。本当に、やってもやってもオペレーションが回らないというのが当時の状況でした。
機能不全とも言える状態でしたが、保健所の機能的にもオペレーションをとめるわけにはいかない。患者支援にもっと時間を割きたくても避けられない。積みあがる業務に追われる中で、そういったもどかしさを強く感じていました。

そんな切羽詰まった状況の中、藁にもすがる思いでプログラミングを学び始めました。いまの業務を洗い出し、定型的な業務を効率化することで、患者支援に割く時間を作りたいと強く感じていたからです。
なのでプログラミングに元々興味があったわけではありませんでしたが、「状況を打開するにはもうこれに賭けるしかない」という思いで、往復の通勤時間など、業務以外の時間を全部充てて必死で身につけました。

我が家のわんこ。日々癒されています。

行政保健師から事業企画への挑戦

プログラミングの技術を使って業務を効率化した経験を通じ、事業会社への転身を考え始めました。
ITよるオペレーション効率化の余地を身をもって感じたことで、「患者様への支援を考える・実施する」という、本来、医療や福祉が主に担うべき時間を増やし、ユーザーへのサービスが向上することに注力したいと思ったためです。

そこで次のキャリアとして、保健師を顧客とした自治体のDX支援事業を行っているエムティーアイへ入社しました。自身の保健師としての経験を活かしながら、事業会社側から行政の保健師を支えられる可能性を感じたことが、入社を決めた大きな理由です。
エムティーアイでは、母子手帳アプリ等を提供している母子モ株式会社へ出向し、妊娠届や出生連絡票などの伴奏型相談支援業務をデジタル化する等、事業企画を中心とした業務を担当しました。 顧客が保健師ということもあり、とてもやりがいはありましたが、同時に自分の関心がデジタル化によって集まったデータを活用していくことにあることも見えてきました。

「蓄積されていくデータをもっと活用した事業を行ってみたい」、「実際に自分で手を動かすなどデータと向き合う時間を増やしたい」という思いが強くなっていったこともあり、環境を変えようと決めました。

人と斬新なアプローチに惹かれ、メダップへ

環境を変えるにあたっては、転職ありきだったわけではなく、社内での部署変更なども含め選択肢は複数考えていました。
メダップの事はたまたま採用媒体上でメッセージを頂いたことがきっかけで知ったのですが、CTOの馬場さんをはじめ、選考を通してお話していく中で経営陣の人柄にとても惹かれるものがありました。
選考段階にも関わらず、皆さんがエントリーしている人間の人生を本気で考えてくれていることが伝わってきたからです。

また、純粋に事業やプロダクト自体が面白いと感じました。
メダップが解決しようとする課題は、まさに私自身も地域医療に携わる中で感じていたところでもあったので、その分、共感も大きかったです。
と同時に、メダップがとろうとしているアプローチを聞いて「そんな方法があったのか!」とその斬新さに驚いたことをよく覚えています。課題感は共通していても立場によって取れる方法が違う、行政側の立場だと中々できないアプローチだと思ったのも、メダップに惹かれた一つの理由です。

メダップへ入社してみて

データをプロダクトへ還元していくCSE
メダップに入社後、CSE(Customer Success Engineering)ユニットに所属して、ユーザーさんのデータをプロダクトに還元していくような仕事をしています。形式や在りかがバラバラの各データを、プロダクトを通して活用できる形にしていくということですね。
具体的には、ユーザーさんからデータを受領後、①プロダクトに入れられるようクレンジングして形を整えるということと、②新しく追加されたデータが含まれていたらマスターデータの情報を更新していく、という主に2つをCSEで行っています。
※CSEユニットの詳細については、黒川さんの記事で詳しく説明されているので、よろしければ是非そちらもご覧ください!

大きな変化は、スピード感
メダップに入って大きく変わったのは、様々なスピードが速いというところです。事業部側として動いていた前職から比べ、ある意味では逆の開発側になったという事も変化としてはあるのですが、1番感じているのは意思決定等のスピードです。

開発に関係するところでいうと、前職は会社規模も大きくウォーターホールな進め方だったので、決定までの稟議などは比較的プロセスが多かった印象です。
どちらがどうという話ではありませんが、メダップではアジャイル開発なのもあり、週のスプリント単位でどんどん状況が変ったり意思決定されていくので、これまでにないスピード感で仕事が進んでいくのは感じています。

成長速度の向上
また早さの観点で言うと、自分自身の成長速度も変化したのを感じています。理由としては、目標が明確であることと、実際の動きを日次や週次などで振り返る機会が多いことが関係しているかなと思っています。

前者については、まずCSEユニットとしてのミッションと、それに対してどこまでコミットしていくのかが明確化されており、さらに週単位の目標がブレイクダウンして置かれています。
そのため、走る方向性に迷うことがなく、毎スプリントで足元の1週間をどれだけ走り切れるかに集中することができます。
後者の振り返りの文化は全社的にも大事にされており、日報も社内でオープンにSlack投稿されていますが、中でもCSEの日報は細かい粒度でタスクの予実を書いて日々の振り返りに活かしています。
そのように細かく振り返りをするサイクルが設けられているのは、有難いですね。

また、心理的安全性が高いことも、安心して走ることができるポイントだと思います。ユニットとして、「無理なものは早めに無理と言おう」を上位の約束事として掲げており、一人で抱え込むのではなく常にユニットとして向き合っていくという風潮が好きです。

休みの日には家族との時間も大事にしています

今後挑戦していきたいこと

「データをより正確に、より早く届けたい」がまずは1番です。
その上で、既存のデータに関する解像度をあげ、将来的には、データを組み合わせるからこそできる価値提供など、新たな価値を提供できるようになりたいと思っています。

編集部より

私たちは、今後さらなる組織拡大を目指しています。

「経営から、病院を変える。病院から、医療を変える。」という、私たちのビジョンに興味を持ってくださった方は、お気軽にお声がけください!
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