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    「365日のしあわせ」という本の1節から浮かんだおはなしたちです

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「粂樫トンネル」という心霊スポットをご存知ですか

あなたは「心霊スポット」といえば、どんなものを思い浮かべるでしょうか。 地元住民すら近寄らない廃墟、死亡事故が絶えない峠道など、心霊スポットは様々なものが存在します。 そのほとんどは、噂がひとり歩きして騒がれているだけの場所なのでしょう。 私の地元にある「粂樫トンネル」も、きっとそのひとつに過ぎません。 先日、私は里帰りをしてきました。 その際、以前に家出をして行方不明になった友人、××××の残したメモの存在を知りました。 その友人が家出をしたのはもう6年も前になり

    • 【日記】「居るのはつらいよ」を読んだ

      「居るのはつらいよ」 このタイトルを本屋さんで見かけた際、んん?と思った。どういう意味?と。 そういう本は、とりあえず手に取る。私はそうしている。作者さんを見て、「あ」と声が出た。東畑開人先生だった。 以前、東畑開人先生の「ふつうの相談」という本を読んで、「こいつぁすげーや」と思ったことがあった。あと、「臨床のフリコラージュ」という本も買ってはいるがまだ読んでない。 東畑開人先生は、公認心理師さん……臨床心理学者さん、かな?たぶん。そんな東畑先生の書く「居るのはつらいよ

      • 【日記】栄養ドリンクを過剰に摂取することは自傷行為となり得るのか

        かってぇタイトルでごめんな。 内容はそんな堅くないと思う、たぶん。 最近、高校生の子と接する機会があって、その子が大量に栄養ドリンクを飲んでいた。その子は疲労回復や所謂「カフェイン依存自慢」的なものではなく、自身の身体を大切にしない行為の延長として栄養ドリンクを摂取しているように私にはみえた。長くなるのでどうしてそう思ったのかは端折るけれど、少なくともその要素は孕んでいると思う。 栄養ドリンクが「身体によくないもの」ということは既に色んな人が知っている。私もそう思っている

        • 【日記】片付け のち たまごサンド

          今日も今日とて片付けをした。 なんか頻繁に片付けしてる気がする。片付けないが故に片付けをすることになっているんだな、と気付いたので今日には十二分に価値があったと言える。 粗方片付いたら、前日に茹でて完全に存在を忘れていた卵を潰してマーガリンを塗った食パンに挟み、ホットサンドメーカーで焼く。たまごサンドには他の具材なんて必要ない、それだけで美味しいから。 紅茶も淹れる。いつものフォートメイソン。茶葉で買っているが今日ちゃんと淹れるのは面倒だったのでお茶パックに入れてカップに

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          【日記】家(少々閲覧注意)

          朝、トイレに入ったとき、右手の薬指に切り傷があることに気付いた。なんとなくひりひりするな、と思ったら、若干血が出てるくらいの傷があった。まだ血が固まってないから、少なからず起きてから付いた傷だと思うのだが、何で切ったのか検討がつかないのでとりあえず放置した。 昼、トイレに行こうと思ってトイレの扉を開ける。私はこの時、トイレの扉が壁にガンッてならないように扉に手を添えるようにしている、無意識に。その時に、薬指にピリッと痛みが走った。 怪我の写真があるので若干閲覧注意 ↓ ↓

          【日記】家(少々閲覧注意)

          【日記】サウィンウィンウィンウィウィン

          朝、なんだかいつもより気持ちよく起きれた。 そんで、ちょっと頭が冴えている気がした。なんでだろう、と冴えているはずの頭で考えて何も思い浮かばなかったので、冴えているというのは気のせいだったか、と思う。 結局普段と変わらぬ時間にのそのそとベッドから這い出て、カフェインを摂るため粉末のコーヒーを飲もうと棚を開ける。棚の中には空っぽのコーヒーの箱が入っているだけだった。ちゃんと箱を捨てておかなかった過去の自分に軽い叱責を食らわせながら、仕方がないのでちょっと手間だけど紅茶を淹れる

          【日記】サウィンウィンウィンウィウィン

          【日記】「お前の死因にとびきりの恐怖を」を読んだ

          良い青春小説だった。「私は怪異に宣戦布告します」の台詞が出てきたときは、色んな感情が込み上げてきて胸が詰まりそうになりながらページをめくった。 最後の一文まで読んで、帯に書かれていた「青すぎるほど青い」の意味がわかった。青いなぁ、と思った自分にちょっと驚いた。 私は、梨さんのホラー感みたいなものが本当に好きだなぁと思う。「恐怖」という曖昧なものに、たくさんの曖昧が重なって現実と妄想の境界すら曖昧になるような。「お前の死因にとびきりの恐怖を」はそこが如実に表現されていて本当

          【日記】「お前の死因にとびきりの恐怖を」を読んだ

          【日記】カレーときどきウバ

          オギノパンに行った。 久方ぶりに単車を転がした。 単車でオギノパンってベタだよな、と思う。 バイク乗りじゃないとわからんベタではあるが、バイク乗ってる人の間では宮ヶ瀬ツーリングの道中でオギノパンに寄って腹ごしらえ、みたいなのが頻繁に行われているらしい。 私は割と生活の一部として単車に乗っている人間なので「仲間とツーリング最高!!」みたいなのとは縁が無いが、たまに独り走りに出ることがある。 オギノパンは、以前担当させていただいた患者さんから聞いた。バイク乗ってる人たちがよ

          【日記】カレーときどきウバ

          【日記】一日

          目が覚めると、12時34分だった。昼の。 私は割とこないだまで無職だったが、そんな時代にもこんな遅起きしたことはない。というか無職の時は健康的な睡眠時間の確保ができたので逆に早起きだった。 今から何かするにも、準備に1〜2時間かかる私には既に微妙すぎる時間。どうしよっかな、読みたい本溜まってるし今日はだらだらと過ごそうかな……とキッチンに足を踏み入れた瞬間、キッチンテーブルのあまりの汚さに私はベッドへとUターンを決めた。 洗うまではしたけど収納するのがダルくてテーブルの上

          【日記】一日

          【日記】父の話

          子供の頃、私は寝る前に父親に「お話して」とせがんでいた。仕事終わりで疲れていただろうに、父は毎晩のように私にお話をしてくれた。 これが中々クリエイティブな父親でオリジナルのお話もたくさんしてくれたのだが、如何せん私が毎晩新しい話を欲しがるので供給が追いつかず、既存の話もたくさんあった。中には今でも鮮明に覚えていて、思いがけずそのお話に出会い「あ、君ここ出典なんだ」となるものもある。 ひとつが、夏目漱石の「夢十夜」だ。 全部ではなくて、第三夜と第八夜をそれぞれ別日に聞いた。ど

          【日記】父の話

          【日記】駅の裏の植物園

          電車でお出かけしようとした日曜日、最寄り駅の裏側に見知らぬ店があった。 今まで何度も通ってきたはずなのに、一度も気付かなかった。 立ち止まって看板代わりの張り紙を見る。そこはどうやら古本と植物のお店らしかった。古本に釣られて私は店内に足を踏み入れた。 店内には植物園が広がっていて、その中に並べられた古本たちはとてもとても輝いて見えた。置いてあるのは漫画や新書、文庫本がほとんどで、持っている本や見たことのない本など様々だったが、結構癖の強いラインナップだと感じた。宮崎夏次系と

          【日記】駅の裏の植物園

          【日記】「次また同じミスをしなければいい」←ムズすぎ

          私は現代社会で生きていくにはあまりにも雑魚である。 スケジュールに予定が埋まっていれば不安とストレスで死にそうになるし、時間管理ができないせいで常にバタバタしてるし、初めてのことは脳と体がフリーズして何も満足にできやしない。 中でも、やっぱり生きていく上で一番しんどいのは「初めてにめっぽう弱い」ところだろうか。 先日も仕事でやらかしている。 まず、職場に見知らぬスマホが置いてあった。なぜか私の作業スペースの近くにあり、頭では「なんこれ」と思いつつも、まず自分のではないの

          【日記】「次また同じミスをしなければいい」←ムズすぎ

          【日記】髪や爪を彩っているけど、まあまあ割に合わないと思っている

          私は染髪しているしジェルネイルもしている。自分ではできないので、お店に行ってやってもらう。 これは間違いなく自分の意思でやっているが、割に合ってないな、とは常日頃思っている。これは値段的な話というよりは、そこにかける労力と生まれる感情的な話になるんですが。 というのも、私は美容室に行った後もネイルサロンの帰りも、まあまあでかい不安に襲われている。何への不安なのかはよくわからないが、きっと背伸びしていること自体が苦手なのかもしれない。 逆に、両価的葛藤という程ではないけれ

          【日記】髪や爪を彩っているけど、まあまあ割に合わないと思っている

          【日記】にんじん

          普段行かないスーパー行ったら、にんじんが3本で50円だった。嬉しかった。

          【日記】にんじん

          【日記】「穢れた聖地巡礼について」を読んだ

          前にも書いた気がするけど、私はどうやらホラー小説が好きらしい。 薄々気付いてはいたのだが、私に限ってそんなはずはないなと思い込み気付かないふりをしていた。そのふりには何の意味もないが。 小さな頃から、ホラーというジャンルが嫌いだった。憎んでいるとも言えた。昔父がホラー映画にハマりまくっていた時期があり、しかもその映画をリビングで観るものだから私はリビング自体を忌避するようになっていたほどだ。 あとお化け屋敷な。あれも嫌いなんだ。怖いし、びっくりするし。なんだかムカついてた

          【日記】「穢れた聖地巡礼について」を読んだ

          【日記】粂樫トンネルの裏話

          少し前に、「粂樫トンネルという心霊スポットをご存知ですか」という記事を書きました。個人的にはかなり気に入っている記事です。ジャンルとしては何になるんだろう、ホラー?ホラーかと言われると自信はないけど、ヒトコワ系? 先日、仲の良い友人にその記事を読んでもらえました。なんとその友人こそが、私を粂樫トンネルに連れていってくれた張本人なんです。 「粂樫トンネルという心霊スポットをご存知ですか」は完全なフィクションです。 なんだけど、実在するトンネルをモデルにしています。 名前は

          【日記】粂樫トンネルの裏話