【日記】「お前の死因にとびきりの恐怖を」を読んだ
良い青春小説だった。「私は怪異に宣戦布告します」の台詞が出てきたときは、色んな感情が込み上げてきて胸が詰まりそうになりながらページをめくった。
最後の一文まで読んで、帯に書かれていた「青すぎるほど青い」の意味がわかった。青いなぁ、と思った自分にちょっと驚いた。
私は、梨さんのホラー感みたいなものが本当に好きだなぁと思う。「恐怖」という曖昧なものに、たくさんの曖昧が重なって現実と妄想の境界すら曖昧になるような。「お前の死因にとびきりの恐怖を」はそこが如実に表現されていて本当に良かった。
でも、それは言わずもがなというか、私の中でもう絶対に揺るがない「血が赤い」のと同じくらい当たり前のことで。それに加えて、私は梨さんの描く人間関係がとてもとても好きだ。
今にも割れてしまいそうなほど繊細で、だからこそ透明色で美しい人間関係が、大好きです。
例えばこの記事。
「お前の死因にとびきりの恐怖を」にも、こんな感じの繊細な人間関係模様が描かれていて、読後はもうため息しか出らん。すご……って。
私が変に言葉で説明しようとすると途端に陳腐な言葉になってしまうから、どうにも伝えられないのだけれど。